日本の電気加熱式たばこ市場は、先行するiQOS(アイコス)をglo(グロー)とPloomTECH(プルームテック)が猛烈に追い上げている状況だ。そんな中、アイコスの販売元であるフィリップモリスジャパンは、将来的に紙巻きたばこの販売から撤退すると表明していることをご存知だろうか。

ということはつまり、加熱式たばこだけの時代が近いうちに訪れることになるかもしれない。それなのに……! なぜ、まだ紙巻きたばこにこだわる人がいるのだろうか? 乗り換える気はないのだろうか? 紙巻きたばこにこだわる男性に話を聞いてみた。

・加熱式たばこは良いことばかり

私(佐藤)は、2017年2月から電気加熱式たばこに乗り換えている。当初は味に馴染める気がしなかったのだが、いざ吸い始めると身体への負担が少なく、煙が少なくてクリーンなことに気がついた。灰が出ないので、喫煙環境を汚す心配も少ない。率直に言って、良いことばかりだと思っている。

・灰と煙で街を汚す人たち

しかし、喫煙者のなかで加熱式たばこが完全に浸透したとは言い切れない。街の喫煙所を見れば一目瞭然だ。だいたい8〜9割の人が紙巻きたばこ。限られた街の喫煙所を、灰と煙で汚しているように見えてしまう。

そして、すべての人という訳ではないのだが、路上喫煙禁止エリアでたばこを吸っている人のなかに紙巻きたばこ派が多いようにも思う。

・なぜかたくなに拒む?

とにかく、加熱式たばこは灰と煙が少なく、プルームテックに至っては吸い殻さえも出ない。紙巻きたばこよりも加熱式たばこの方が優れた点が多いというのに、なぜ紙巻きたばこ愛用者は、乗り換える選択をしないのだろうか? かたくなに拒み続けている、当編集部のサンジュンに話を聞いた。

加熱式たばこ愛飲者「なぜ、紙巻きたばこにこだわる? 加熱式たばこには興味がないのかな?」

紙巻きたばこ愛飲者「え? いや興味はありますよ」

加熱式たばこ愛飲者「じゃあなぜ変えないの?」

紙巻きたばこ愛飲者「え? だってまだ紙巻きたばこ売ってるし」

加熱式たばこ愛飲者「紙巻きたばこの販売がなくなったら、変えるの?」

紙巻きたばこ愛飲者「え? そのつもりですけど。今は必要ないかな。あと、好みの味がないし」

ということらしい。たしかに、まだ加熱式たばこの種類は乏しい。3社が扱っているだけで、フレイバーも各社ともに限られている。加熱式たばこのメリットよりも、今まで通りという安心感を選んでいるようだ。

・変化を受け入れられない

おそらく多くの紙巻きたばこ愛飲者が、彼と近い意見なのではないだろうか。吸い慣れたものを選びたいという気持ちは理解できる。しかし、裏を返せば、変化を受け入れられない狭量な考え方とも言えるだろう。いずれ加熱式たばこに変えた時に、「もっと早く変えておけばよかった〜」と後悔しないことを願うばかりだ。

参照元:テレ朝ニュース
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24