「非常食」といえば、いざという時のためのものであって、味は二の次。食事を摂れるだけで十分。何よりも腹の足しになるのが重要だ。それは間違いないのだが、最近の非常食は製法や技術の進化によって、以前よりも断然おいしくなっている。
レトルト食品はもちろんのこと、缶詰食品もめちゃくちゃウマい! 特に缶詰パンのうまさにはかなり驚かされる。ためしに食ってみろ! 保存するのをやめて、毎日食べたくなるレベルだぞ、マジで!!
保存用のパンがウマい訳ないだろ! そう思っているオッサンも多いと思う。昔であれば、缶詰パンはパサパサで硬かった。何年も保存するのだから仕方のないことだったと思うが、今の非常食のパンは違う! 全然違うッ!!
・尾西のひだまりパン
たとえば、最近東急ハンズの防災グッズコーナーで買った尾西のひだまりパン(プレーン 302円)は、パック包装ながら保存期間は常温で3年。
ふんわりしっとりとしていて、硬さはまったく感じない。天然酵母の「パネトーネ種」で長時間発酵させて、しっとりとした食感を保っているのだとか。3年後も同じように柔らかいとは驚きだ。
・イザメシのオレンジマフィン
また、杉田エース株式会社の「イザメシ」シリーズの缶詰パンは、バリエーションが豊富だ。プレーン・チョコ・メープルの3種のデニッシュと、あずき・チーズ・オレンジの3種のマフィンが用意されている。味気ないこれまでの非常食とは全く違い、味にも食感にもこだわっているようだ。
オレンジマフィン(2個入り540円)を実際に食べてみると、砂糖漬けされたオレンジピールの風味が豊かで、ベーカリーの味がそのまま缶詰になった印象を受ける。
・PANCANのストロベリー味
味だけでなく、香りだって侮れない。アキモトのパン缶詰「PANCAN」(ストロベリー味 464円)は、開缶と同時に甘酸っぱいイチゴの風味がふわりと広がる。
味気ない非常食のイメージをガラリと変える商品だ。備蓄しておくのがもったいないとさえ感じてしまう。
・ボローニャのチョコレートデニッシュ
これらのなかで、非常食として、いやパンとしてのクオリティが最も高かったのは、「ボローニャ」のチョコレートデニッシュである。
デニッシュ食パンで有名な京都祇園生まれのボローニャが製造販売する非常食なのだが、食感・味・香りともに素晴らしい。毎日でも食べたくなるような美味しさである。これもまた、備蓄しておくのが ある意味もったいなく感じてしまう。すぐに食べたい!
なお、ボローニャの公式通販サイトでは6缶セットが2592円で販売されているほか、その他の3つも東急ハンズのサイト内で購入できるようだ。
という訳で、最近の非常食は侮れない。味気ない、美味しくないというイメージからは程遠い存在である。キャンプの時に、味見をしてみてはいかがだろうか。
参考リンク:ボローニャ、東急ハンズ 「尾西のひだまりパン」 「イザメシのオレンジマフィン」 「PANCANのストロベリー味」
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24