夏になると、きっと誰もが1度は耳にするであろう台風の名前。今の時期でいうと、台風5号『ノルー』とか9号『ネサット』とかいうアレである。それらの台風名が、どうやって決まっているかご存知だろうか?

「知っているよ!」という人は当然いるだろうが、「流行語大賞とかベストジーニスト賞みたいなノリで、誰かが何となく決めている」と思っている人もいるに違いない。まさに、私がそうだったのだが……! そうじゃないと今さっき知ったので、まだ知らぬ同志のために報告したい。台風の名前は、こんな感じで決まっていたのだ。

それは、私が日本気象協会(tenki.jp)の「台風9号ネサット発生 7月7個目」という記事を読んでたときのこと。内容どうこうよりも、記事の下にチョコンと付けられた補足的な一文に目を奪われたのである。その部分だけを抜粋すると、

「※ 台風の名前は、『台風委員会』(日本ほかアジア地域14カ国等が加盟)など提案した名前が、あらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます」

——そ、そうだったのか! 台風の名前があらかじめ用意されているなんて、知らんかった!! しかも140も!?  1年で台風が140も来ることを想定してるの? そんなに来たら困るんですけど!! そして台風委員会!? そんな組織が、日本だけでなくアジア諸国のメンツで形成されていたなんて!!

さらにさらに! 調べていくと、気象庁のホームページには、その140の台風名がズラッと公開されているではないか。それを見れば……2017年7月26日にフィリピンの東で発生したという『ネサット』もあるし、週末に小笠原に接近すると言われる『ノルー』だってある!

おまけに、ネサットの次はどうやら『ハイタン』が来るっぽいということまで分かってしまうのだ。

・絶対ではない

ただし! 気象庁によれば、

「大きな災害をもたらした台風などは、台風委員会加盟国からの要請を受けて、その名前を以後の台風に使用しないように変更することがあります」

とのことで、必ずしも、全ての台風が140の名称から順番に名付けられるわけではないようだ。また、同じく気象庁のホームページによれば、

「台風の年間発生数の平年値は25.6個ですので、おおむね5年間で台風の名前が一巡することになる」

のだそう。

ちなみに、140の名称の中には、孫悟空を意味する『ウーコン』やら、うこんを意味する『グチョル』などもあり、「何でその名前にしたのだろう?」と想像しながら見ていくと面白い。気になる人は、気象庁のホームページをチェックしてみてくれ!

参照元:日本気象協会 [1] [2]気象庁
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼なお、週末の関東地方は曇りらしい……


▼台風情報も要チェックだ