ロケットニュース24

俺…チ●ポがん!? 自分のペニスが「ほくろのような皮膚がん」こと『メラノーマ(悪性黒色腫)』に侵されたとパニクって、病院に駆け込み検査した結果

2017年7月25日

どんなに元気で健康な人であろうとも、決して他人事ではない病気が「癌(がん)」である。自分によく似た祖父もがんで亡くなったし、いつかは自分もがんになる……と、私は常日頃から思っている。だが、その「いつか」は意外と早くやってきた。

とある身体の異変をきっかけに、本気の本気で「もしかして俺のチ●ポ、がんになったのかも……」と思うようになったのだ。調べれば調べるほど、チ●ポがんの疑惑が濃厚に。最後は病院へ駆け込んだ。そして検査の結果とは……というあらすじである。

・はじめに

まず最初に断っておきたいのは、今から記すことはマジメもマジメ、大まじめな内容かつ、特に男性にとっては深刻な箇所であるため、疑いのあった身体の名称を比喩的に「オットセイ」等と表現しないで、「チ●ポ」または「ちんちん」で統一したい。

陰茎でなければペニスでもなく、男性にとって最も親しみのある名称「チ●ポ」と書くことで、より “身近な話” であると思ってもらえたら幸いである。そして、一人でもチ●ポ近辺のがんを早期に発見できる人が増えてくれたら……と願ってやまない。

・裏筋の東南方向

ちょうど今から1カ月ほど前のこと。私のチ●ポはヒリヒリしていた。沖縄には「にんじんシリシリ」なる料理が存在するが、私の場合は「ちんちんヒリヒリ」だった。

どのあたりがヒリヒリしていたのかを人間の頭部と首で例えるならば、ずばり「喉仏の横」あたりである。何かに例えないで説明するなら、裏筋の東南方向といった感じか。

・原因

なぜヒリヒリしたのか原因は不明……と言いたいところだが、おそらくのところ、恥ずかしながら、「数日前、最先端技術の調査ならびに研究のために通販で買ったオ●ホールを、とても激しい感じで使ってしまったから」であると推測される。

ともあれ、楽観的に「そのうちヒリヒリも治まるだろう」と思っていた。しかし!!

1週間ほど経っても、チ●ポは絶賛ヒリヒリ中。こんなに長いことヒリヒリするなんて、一体どんだけ激しく使ったんだバカヤロウ……と自分を責めたりもしつつ、あらためてチ●ポの裏側を観察してみると、見慣れない「●」が目に入った。

●が何なのかというと、決して伏せ字にしているわけではなく、そのまんま●、すなわち「ほくろ」だ。こんなところに、ほくろ あったっけ……? 普段、こんな裏側を見ることはないので、古くからある ほくろ なのか、それとも新規の ほくろ なのかは、わからない。座禅しながら1時間ほど観察したが……やっぱり ほくろ だーッ!

いったいどうして ほくろ がヒリヒリしているのか。ほくろってのはヒリヒリするものなのか? なんだか不安になってきたので、ネットで少し調べてみると、なにやら恐ろしい症状が多数ヒットした。それこそが、「メラノーマ(悪性黒色腫)」だ。

メラノーマ……。なんなんだメラノーマ。名前こそ、ドラクエの魔法(火が出る系)のようだが、ものすごく簡単に言えば「皮膚がん」らしい。日本皮膚科学会のページには、わかりやすく「ほくろのがん」と書いてある。ががが、がん!? ガーン!!

その後もメラノーマについて猛捜査。画像検索もして、どんなほくろがメラノーマなのかも調べ尽くした。顔面はもちろん、足の裏……と、様々な箇所の ほくろ がヒットしたが、どうしても「チ●ポのほくろにメラノーマ」なんてのは出てこなかった。

てことは……オレのチ●ポのほくろ氏は、おそらくきっとメラノーマではない! オレったら心配しすぎ! そんなわけナイナイ〜、大丈夫\(^O^)/ と、自分で自分に暗示をかけた。まだチ●ポ裏はヒリヒリしているが、気にせず生活することにした。

ところがどっこい数日後──!!

なんと、あの松居一代の衝撃発言をきっかけに、ふたたび私はメラノーマ疑惑シンドロームに陥ることになったのである。話の続きは次ページ(その2)へ続く。

参考リンク:日本皮膚科学会
Report:GO羽鳥
イラスト:マミヤ狂四郎
Photo:RocketNews24.

その頃の風は、間違いなく松居一代から吹いていた。次々と衝撃的な話題が彼女のSNSから生み出され、それはまるで大噴火前の活火山のような、“何かが起きる予感” がプンプンと漂っていた。そんな松居山の活動から10日ほど経った時……ついに!

伝説的パワーワード「バイアグラ100ml男」が火を吹いた。

当然ながら、当編集部も「バイアグラ100ml男」に大注目。世論の声を集めたり、弁護士に意見を聞いたり、様々なバイアグラ100ml記事を公開していったが、編集長の私も何かやっておかねば……と焦り始め、過去に描いた漫画を公開することにした。

それこそが「バイアグラ100ml(mg)がどれだけハンパないのかよくわかる漫画」だ。

昨年5月に描いた雑誌用漫画に、流行の「バイアグラ100ml(mg)」要素を追加しただけのものだが、「これはきっと多くの人が読んでくれる」と確信していた。

・念には念を入れ……

そんなバイアグラ漫画を公開する前、記事下に表示される「関連記事」も絶倫関係で揃えようと思い、これまでロケットニュース24に公開されたバイアグラ関係の過去記事を洗い直してみた。すると、気になる記事がヒットした。ナニかと言うと……

【注意喚起】バイアグラを1度でも飲むと悪性の皮膚がんの発症リスクがほぼ2倍になるという研究結果

である。

ガン!? マ、マジかよ……。そこはかとなくウソくさい記事だけど……ウソだと信じたいけど……記事の内容を見るに、たしかな研究機関で行われた調査結果であるらしい。

もちろん常用はしていないが、先述の漫画を描くために、私がバイアグラを飲んだのは1度どころの話ではない。もうこの時点で、私の皮膚がん発症リスクは、ほぼ2倍。いいや、それ以上かもしれない。だが、記事の内容を見て、さらに私は青ざめた。

なんと記事の中……いや、タイトルにも書いてある「悪性の皮膚がん」が、私が恐れていた「メラノーマ」そのものだったのである!! ちなみに記事には「バイアグラを服用することでメラノーマになるリスクが84%も高まる」と書いてある……!

もう私の頭の中は完全にパニック状態。落ち着いて整理すると、

ちんちんヒリヒリ

ほくろ発見

「ほくろのがん」ことメラノーマ疑惑でモヤモヤ

松居「バイアグラ100ml男

バイアグラ漫画を用意

過去記事で「バイアグラ経験者はメラノーマ発症リスクが84%アップ」を知る

バイアグラ経験したことある

となるとマジでこれメラノーマ!?

おれ、よりによって、チ●ポにメラノーマができちゃったのかもじゃん!!

世にも珍しい「チ●ポがん」じゃん!

もしもこれで死んだら「【珍病】GO羽鳥『チ●ポがん』で死去」と報じられ伝説になるかも……と思いつつ、まだ死にたくない! だれか……助けて……(つд⊂)エーン

──と、なったわけだ。

・頼れる部下

とりあえず、下半身関係のトラブルには異常に詳しい部下の和才に相談した。なにせ彼は、上記の「バイアグラを1度でも飲むと悪性の皮膚がんの発症リスクがほぼ2倍」の記事を翻訳、執筆した男である。相談するならこの男以外に考えられない。

すると彼は真剣な顔で、「チ●ポにホクロ? さらにヒリヒリ……なるほど。それなら皮膚科ですね」と的確なアドバイスをしてくれた。もしも和才が同じ状況なら、泌尿器科でなく、皮膚科に行くとのこと。また、彼はメガネをクイッと持ち上げ、

和才「皮膚科、女医、駅名……でググると良いですよ」

との助言もしてくれた。彼いわく、

和才「皮膚科は、よく女性も利用します。デリケートゾーンのトラブルなんてのもあります。そんな時に、男性の先生に見てもらうのは抵抗がある……なんて女性は当然ながら多い。となると、女医さんのいる皮膚科を検索する女性も多い。よって、検索結果も、口コミ含む、たしかな “女医さん情報” がヒットするのです」

──ということらしい。なるほどたしかに、診察とはいえ、見ず知らずの男性にチ●ポを触られるよりも、女性にチ●ポを触られたほうが精神的には喜ばしい。しかも選ぶのは皮膚科……その発想も、私にはなかった。さすが和才。さすがは人生経験豊富な和才雄一郎である。何も教えていないのに、私の不安を2つも同時に解消してくれた。

私はすぐさま「皮膚科、女医、駅名」でググり、女医さんのいる会社近くの皮膚科をロックオン。予約は受け付けていないとのことなので、翌日さっそく行ってみることにした。果たして私はメラノーマなのだろうか? その答えは……最後のページで。

参考リンク:日本皮膚科学会
Report:GO羽鳥
イラスト:マミヤ狂四郎
Photo:RocketNews24.

よく晴れた七夕の日。私は新宿近辺の某皮膚科に足を運んだ。とても綺麗な受付嬢が、「初診の方はこちらに記入を」と、問診票のようなものを手渡してきた。

そこには人間の全身イラストが描かれており、「症状が現れているのはどの箇所ですか?」との質問が。私は思い切り股間に「○」を付け、「数日前からヒリヒリしている。もしかしたらメラノーマかも……」と書き込んでおいた。そんなマヌケな問診票を受付嬢に手渡すのも恥ずかしいが、命がかかっているのだから仕方ない。

・診察室のベッドの上で

しばらくして、名前が呼ばれた。診察室に入るや否や、私を診察台という名のベッドに案内してくれたのは、とてもとても美しい看護師さんだった。年はおそらくアラフィフか。しかしながらスタイル抜群、まさに美熟女な全身ナース姿の看護師さん。あえて女優に例えるならば、翔田千里(しょうだちさと)さんをスリムにした感じだ。

ベッドに寝転ぶと、千里(ちさと)はうつむき加減で

千里「ここに寝転んで……局部を出して……タオルをかけて……おまちください。準備ができたら……お声掛けください……」

と私に伝え、白いカーテンの奥に消えていった。

千里の言うとおりチ●ポを出し、大きな声で「準備できましたァっ!」と宣言した。すると再びカーテンがシャッと開き、千里と……これまた思わず「ムムッ!」と唸ってしまう、超絶美人な先生が登場したのである。

年はおそらくアラフォーか。あえて女優に例えるならば、少し痩せた「風間ゆみ」さんといった感じで、迫力がある。以下、風間先生とす。

まず、風間先生は、「どのへんがヒリヒリします?」と言いながら、ペロンとタオルをまくし上げた。私はゴロンと横になっているが、私のチ●ポもダランと横にうなだれていた。本当は起立させたほうが説明しやすいのだが、いろいろ問題になりそうなので、不起立状態のまま「ウラの東南方向のホクロです」と暗号めいたことを伝えた。

両手にビニールの手袋をはめた風間先生は、私のチ●ポを優しくつまみ、「ふぅん……」と頷いた。そして、千里に「カメラを」と指示。

カ、カ、カメラ……!? 撮影!? えっ! ええっ!? どういう展開!? ああいう展開!? いいけど……ええっ!?

うろたえる私をよそに、すぐに千里はカメラを持ってきた。

見たところ、普通のデジカメに、「超接写用レンズ」を装着したようなカメラだった。そして、おもむろに風間先生は……チューブ式の、何かドロドロとした液体をカメラのレンズの先端に塗り始めた。それはまるで、ローションのような……もしかしたら本当にローションなのかもしれない。そして!!

ぎゅぅ……

と、カメラの先端を、私のチ●ポのホクロに押し当てた。すぐさま「カチ」っといった、“いかにもコンデジのシャッター音” が聞こえたかと思うと、千里は再びタオルを股間に。そして風間先生は、デジカメの画面を私に見せながら説明し始めた。

風間「羽鳥さん……これは………………シミです



シミ!? そんなわけない。私のパンツには間違いなくシミは付いていなかったはず。仮に起立していたらシミていたかもしれないが、絶対に病院での診察時に「恥ずかしいシミ」を見せてはならぬと、固く自分の心を律し、シミないように気をつけていた。

それなのにシミとは……これぞまさしく濡れ衣(ぬれぎぬ)〜ッ!!

──と思ったら、そのシミ(パンツのシミ)ではなく、私のチ●ポの●(←ほくろ)がシミなのだという。わかりやすく改めて書くと、私がほくろだと思い込んでいたのは、単なるシミ。日焼けしまくったらシミだらけになるよ、の、あのシミらしいのだ。

風間先生の説明によると、こういうことらしい。

・羽鳥のチ●ポにできているのはメラノーマではない。
・その正体は単なるシミ
・人間、顔はもちろん、腕や全身にシミはできるが、時としてチ●ポにもシミができる。
・特に私くらいの年齢(37)になると増えてくる
・そして、ヒリヒリしているのは、シミではない。ヒリヒリとシミは別問題
・何らかの原因(おそらく激しくコスりすぎたから)によりヒリヒリしているだけのヒリヒリ。
・シミの箇所とヒリヒリの箇所が偶然同じだから「ホクロがヒリヒリしている!」と錯覚しているだけ。
・なので、心配しなくて大丈夫。
・しかしながら、もしもこのシミ、あるいは他のシミやほくろが、どんどん大きくなっていったり、異変を感じたら、早めに診せに来て下さい

──とのことで、なんと嬉しいことにメラノーマではなかったのだ!! 皮膚がんじゃなかったのだ! 死ななくて済んだのだ!! 私は恐怖のメラノーマ疑惑シンドロームから無事に性感……ではなく、無事に生還したのである\(^O^)/

また、「しばらくしたらヒリヒリも治まるでしょう」とのことで、治療薬もナシ。事実、診察から20日経過した今の時点ではヒリヒリしていないので、風間先生の言うとおりになった。ちなみに診察代は1060円ポッキリだ。

・命だいじに

結果的に、私は良かった。なにせ、事実だけを並べれば、「1060円を支払い、チ●ポにできたシミを美しい女医と看護婦さんに見てもらった」だけで済んだのだから。

しかしながら、マジメな話、「ほくろのがん」ことメラノーマ(悪性黒色腫)は、本当に早期発見が重要で、発見が早ければ早いほど助かる確率も高いらしい。疑惑の箇所がチ●ポだからといって、恥ずかしがっていたら文字通り「命取り」なのである。

もしも私が今後、何か少しでもチ●ポの皮膚に異変を感じたら、恥を忍んで、再びこの皮膚科の門をくぐり、1060円を握りしめ、千里と風間先生に診てもらおうと思っている。決して変態的な決意ではなく『チ●ポがん』なんて珍病で死ぬのを防ぐためだ。

最後に、この記事を読んで、ひとりでも自分のチ●ポのシミはもちろん、全身のシミ(ほくろ)、あるいは他人のシミ(ほくろ)に興味を持ってもらえる人が増えたら幸いに思う。一見すると変態的に思える観察が、尊い命を救うことだってあるのだから。

<完>

参考リンク:日本皮膚科学会
Report:GO羽鳥
イラスト:マミヤ狂四郎
Photo:RocketNews24.

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