もう一本指が増えたら、あなたは何がしたいだろうか? そんな問いを投げかけるガジェットが登場し、現在注目を集めている。
英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アートの大学院生であるダニエル・クロードさんは、「The Third Thumb」というコンセプトのもと、3Dプリンタで3本目の親指を制作。これがSFの世界と未来を感じさせてくれる素晴らしいテクノロジーなのだ!
・使い方は簡単
3本目の親指の使用方法は、いたってシンプル。足を踏み込むと、靴に仕込んだ圧力センサーが反応し、Bluetooth信号をリストバンドに送る。すると、3本目の親指が作動し、ものをつかむように内側に折り曲がるのである。
その使用方法を紹介した動画には、3本目の親指を使ってレモンを絞ったり、ギターの弦を押さえたりする様子が映し出されており、秘められた可能性は非常に大きいことが見てとれる。
・作者の想い
作者であるクロードさんは、今回の親指制作に込めた想いについて、以下のようなことを語っている。
「早い段階で、私は “prosthesis(意味:人口補綴/じんこうほてつ、義肢など)” という言葉のもともとの意味は、 “追加” であるということに気づきました。しかしどういうわけか、その言葉の意味は体の一部の取り替え品、もしくは壊れた体の修理方法というものになりました。私はprosthesisの意味を “体の拡張” だと考えています」
事故や病気で失った手足を補う従来の義肢とは異なり、体に新たな機能を付け足すことを目的にした3本目の親指。こうした体の機能を拡張させるツールやガジェットは、これからどんどん現れてくるのかもしれない。どういった未来が待ち受けているのか楽しみだ!
参照元:Vimeo, Royal College of Art
執筆:田代大一朗