セクハラ、パワハラ、モラハラ……などなど、ちまたにあふれるハラスメントの数々。最近では血液型を尋ねることも “ブラハラ(ブラッドハラスメント)” の可能性があるというから驚きだ。まさにハラスメント時代、ハラスメント最盛期と言っても過言ではないだろう。

中には「ちょっと過剰じゃない?」と思うものも少なくないが、今回ご紹介する『ナトハラ』の被害はかなり切実だ。そう言い切れるのは、ナトハラの被害に遭い枕を涙で濡らしているのが何を隠そう私……P.K.サンジュンだからである。

・納豆が大の苦手

私は納豆が苦手だ。とてもとても苦手だ。誇れることではないことは重々承知しているが、とにもかくにも納豆がダメなのだ。きっと納豆ではないにせよ「苦手な食べ物がある」という人はそれなりに多いことだろう。

私はこれまで周囲の人に対し、納豆嫌いであることを大々的にアピールしてきた。家族や友人たちにはもちろん、職場でも同様だ。なんなら記事も数本書いている。つまり私の周囲では「サンジュンは納豆が苦手」というのが周知の事実であり、プロフィールみたいなものなのだ。

──それなのに、わざわざ職場で納豆を食べる人が最近になって現れた……編集長のGO羽鳥である。彼は弁当に納豆を持参し、悪びれた様子もなく納豆を食べている……。これを鬼の仕業と言わずなんと言おう? その神経を疑わずにいられない。

・上司が職場で納豆を食べる

どうやら彼は最近、肉体改造をしているようで、弁当を持参する機会が増えた。納豆はタンパク質が豊富に含まれていることは知っているし、ダイエットに適した食材であることは言うまでもない。だけどもだけど……わざわざ職場で納豆食べますか? これだけ大嫌いアピールしてるのに?

彼が納豆を食べること自体は否定しない、どうぞ好きなだけ食べればいい。だが独特なニオイを周囲にまき散らしつつ、わざわざ会社で納豆を食べる必要がどこにあるのだろうか? 家で食べるだけじゃダメなのか? 百歩譲ってせめて私がいないときに食べてもらえないだろうか?

私にとって不快な香りである以上、個人的には職場でくさやを焼かれているのと大差はないし、ドリアンシュールストレミングを公共の場で食べているのと同じである。とにかく体の底から緊急サイレンが鳴り響くほどの危険を、脳が瞬時に察知してしまうのだ。

さらに言うならば、彼は編集長、つまり私の上席である。同僚や後輩ならば「ちょっと職場で食べないでよ」と言えるかもしれないが、上司に対しズバリ言えないのはサラリーマンの性(さが)。どれだけ理不尽に感じても、泣き寝入りするしかあるまい……。

というわけで、もし職場で納豆を食べている人がいたら、細心の注意を払っていただきたい。もしかしたらあなたの周りにも納豆嫌いな人がいて、知らぬ間に『ナトハラ』になってしまっているのかもしれないのだから。ナトハラ……意外とマジな悩みでとてもツラい。

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼のん気に「豆苗が苦手だった」とインスタに投稿するGO羽鳥。その数億倍、こっちが納豆苦手ですから!