今や「昼の顔」になりつつある、タレントの坂上忍さん49歳。しかしフジテレビ系『バイキング』を見るたびに、私(羽鳥)は “あの日” のことを思い出す。
あれは今から30年以上も前のこと。私は渋谷NHKのスタジオ内、それもテレビ収録の本番中、視界の隅に坂上忍をとらえながら、豪快におしっこを漏らしたのだ。
・15歳の坂上忍
その当時、NHKには『どんなモンダイQてれび』なるクイズ番組があった。そして、ひょんなことから同番組を観覧できるチャンスが舞い込んできたのだ。収録当日、NHKに向かったのは、私と姉と、熱狂的な女子プロレスファンの母だった。
母は、同番組の回答者ゲストとして呼ばれていた女子プロレスラー「ミミ萩原」に注目していた。決して母はミミファンではなく、どちらかといえばジャガー横田、もしくはデビル雅美ファンだったが、「女子プロだから」という理由でミミに注目。
姉は誰に注目していたのか不明だし、そんなことどうでも良いのだが、残る幼稚園生の私は、“クールでニヒルなお兄さん” 的オーラが漂う坂上忍に注目した。たぶん今から34年ほど前の話なので、坂上忍も15歳あたり。カッコイイ人だな……と思った。
・ど〜んQ〜\(^O^)/
ほどなくして収録が始まった。私が座っていたのは観覧席の一番前。まさに「かぶりつき」の特等席だ。すぐ目の前には、NHKアナウンサーの中村克洋。そして坂上&ミミの他には、キレイな女優の佐倉しおり、あとは視聴者代表の島野善一君がいた。
収録まもなく、みんなで声をあわせ、ポーズ付きで「ど〜んQ〜!」との掛け声。何度も何度も、ど〜んQ〜!! なんだか楽しくなってきた! ど〜んQ〜! ど〜んQ〜……
──と、ふと気づいたら、私はおしっこをもらしていた。
今にして思うと、あまりにも「ど〜んQ〜!」に熱中しすぎて、尿意すら忘れていたのかもしれない。ともかく、私が座っているベンチの下には、見事な水たまりができていた。しかし、母はもちろん、スタジオ内の誰も気づいていない……(と思う)。
もはや「ど〜んQ〜!」なんて言ってる場合ではない。坂上忍もどうでもいい。なんとかしないと……と考えた末、私は “証拠隠滅” を決意した。幼稚園生ながら、「滞りなく進む収録に水をさしてはならない」と思ったのだ。話の続きは次ページへ。