あなたは幽霊を信じますか? 全国各地に存在する数多くの心霊スポット、まことしやかに語り継がれる幽霊の目撃談や奇妙な事故の数々……そんな激ヤバ心霊スポットに潜入リポートする「心霊スポット検証」。今回は都内屈指の知名度を誇る心霊スポットに行ってみた。
それが、東京都渋谷区にある『千駄ヶ谷トンネル』だ。なんとここは、トンネルの上に墓地があり、昔から数多くの怪奇現象が起こると恐れられている。はたして、幽霊は現れるのか? そこで私(りょう)が見た驚くべきものとは!?
・血まみれの女
千駄ヶ谷トンネルは、JR千駄ヶ谷駅から徒歩15分ほどの仙寿院交差点そばにある。1964年(昭和39年)開催の東京オリンピックに合わせて完成したこのトンネル。テレビや雑誌の心霊特集では常連のスポットだ。
先述した通り、トンネルの上には仙寿院という寺の墓地があり、「血まみれの女に追いかけられた」という噂もあるほど。実際、私が千駄ヶ谷駅周辺で男女数人に聞き込みをしたところ、多くの人が「雰囲気が不気味すぎて怖い」と話していた。
・不穏な空気
凍てつくような寒さの中、千駄ヶ谷駅から歩いてトンネルに向かう。さまざまな飲食店や運動施設が点在するこの周辺は、きっと休日多くの人で賑わっているだろう。しかし今は深夜0時。人の姿はほとんどなく、何かしら不安を抱かせるものがある。
交通量の多い外苑西通り、通称キラー通りに出てからまもなく仙寿院交差点に到着。目の前にはレコード会社・ビクターのレコーディングスタジオ「ビクタースタジオ」があり、関係者の間では、ここでも様々な怪奇現象が起こることで有名だという。
ビクタースタジオを横目に、さらに歩いていくと……ついに千駄ヶ谷トンネルに到着。暗闇の中、オレンジ色の照明がぼんやり灯っている様子はどこか不気味だ。次第に激しくなる心臓の鼓動。この先には何が待ち受けているのか?
・トンネルの中へ
正直、怖い。もしも本当に血まみれの幽霊が現れたら……と、そんなイメージが頭をよぎったが、勇気を出して一歩ずつ前に進むしかない。
トンネル入口には「昭和39年3月完成」の文字。壁や天井が所々ヒビ割れており、その歴史を物語るようだ。恐怖心を抱きながらも、さらに奥へと進んでいくと……
謎の落書きを発見。逆三角の中に目のような絵が描かれているが、これは何を意味しているのだろうか。どんな意味だったとしても、この雰囲気に「目」は怖すぎるだろ。よく思いつくなこんな不気味な落書き。
数秒おきに、天井から水滴のようなものが「ピチャ」と落ちる音がこだまする。不穏な空気が漂いはじめ、トンネル内はとにかく寒い。私は “あの世” に踏み込んでしまったのだろうか? 人影はないものの、誰かに見られているような視線を感じ、ついつい後ろを確認してしまう。ヤバい……恐怖で失禁しそう。
・なんだ、これは!?
もう外に出たい! 頭の中が恐怖でいっぱいになり、壁や天井のシミが人の顔に見えてくる。だが、出口まではあと少し。まとわりつくような視線を振りきって、トンネル内を突き進む。もはや振り返る余裕すらない。外まであと数メートルになった、その時! 私の目に何かが飛び込んできた!!
トンネル出口で発見したモノとは!?
手書きの地図……か?
メモ帳サイズの紙に、なにかの建物を示す地図が描かれている。さらによく見ると……これはハングル文字だ。いったい誰が、何のために貼ったのだろうか。
・地図を調べた結果
気になった私は、韓国に留学歴のある知人に翻訳を頼んだ。すると、この地図は韓国ソウルにある地下鉄の道案内であることが判明。旗が立ってる建物には「コロキング」と書いてあるらしい。コロキングとは一体? そもそも、なぜ韓国の地図が千駄ヶ谷にあるのか……謎は深まるばかりである。
心霊スポットとして有名な千駄ヶ谷トンネルだが、深夜でもたまに車の往来があるためドキドキ感は5段階評価で星2つといったところ。今一つ物足りない感じがしたが、それでも不思議な体験をしたのは事実。ミステリーに満ち溢れた場所だった。
Report:心霊スポット評論家・りょう
Photo:RocketNews24.
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