組体操と聞いて、皆さんはどんなものを思い浮かべるだろうか。おそらく、ほとんどの人はピラミッドや扇とか。小学校の運動会などで披露されることもしばしばで、ビシッと決まれば美しいそれらだろう。

しかし、スペインの組体操を知っている人であれば、答えは『人間の塔』一択かもしれない。なぜなら、その姿はマジのマジで命がけ。ネーミングからしてヤバい感じはするが、とんでもない組体操になっているからである!

・人が塔になる伝統祭り

そこでご覧いただきたいのが、10月2日にスペインの祭りで披露された『人間の塔』だ。カタルーニャ州で18世紀から続く伝統の祭り・通称「カスティ」では、異次元の組体操が行われることでも知られている。一体どんな様子なのかというと……辺り一面は人・人・人!

なんと数え切れないほどの人が重なり合い、層となっているではないか。肩の上に人が乗っては、またその上にも乗っていく。もはや何層になっているのか、わからないほど。まさしく『人間の塔』なのである。

・世界一怖い組体操?

ただ、パッ見では圧巻だが、土台は尋常でないほどグラグラ。歯をくいしばって支えている大人に加え、幼い子供が頂上を目指して登っていく姿は、思わず目をそらしてしまいそうになるほど怖い。

登るも地獄、降りるも地獄といったところだが、この『人間の塔』は2010年にユネスコの世界無形文化遺産にも登録されたという伝統中の伝統。巨大な塔の組み上げと解体で高さと複雑さを競い合うから、命がけにまでなったのだろう。いやはや、世界には恐ろしい組体操があるものだ。

参照元:Twitter @CastellsEnXarxa
執筆:原田たかし