日本にいながら世界各国の料理を楽しめるようになった今日このごろ。だが、食に対して保守的である私(中澤)は、カレーやパスタ、ピザなど味が想像できるメジャーなものばかり食べてしまう。そのため、名前を知っていても味や外見を知らない料理が多い。
ある日、編集部でアヒージョの話題になった時、私はふと気づいてしまった。そういえば、アヒージョ食べたことねぇ……っていうか、外見もちょっとよくわからない。うおおおお、一体どんな味なんだ!? アヒージョ! 気になったので、名前の響きから作ってみたぞ!! これが中澤流・超アヒージョだ!!!!
・アヒージョとは何か?
聞いたところによると、スペインの家庭料理だというアヒージョ。その響きから、アヒルを連想してしまうくらい私はアヒージョを知らない。しかし、アヒージョの話題で中心にいた姉妹サイトPouchの百村モモに話したところ「アヒルって(笑) マジで言ってます?」と半笑い。
この野郎……! アヒージョというなんとなくお洒落っぽい響きに踊らされやがって!! とりあえず、超アヒージョのターゲットは決まった。「アヒージョをご馳走しよう」と言うと「やったー♪」と喜ぶ百村。ククク……まんまと引っかかりやがったぜ。
・「アヒージョとは何か?」パート2
しかし、確かによく考えるとスペイン語ではアヒルは「パト」なので、アヒージョとは関係なさそうだ。そもそも、私はスペイン料理自体をあまり食べたことがないのだが、自分の中にぼんやりとあるスペインのイメージはオリーブと海産物。ということは、家庭料理であるアヒージョにもその2つは使われているに違いない。
そう言えば、オイルっぽいものでヒタヒタになった青魚の料理を何かで見たことある気がする。あれがアヒージョかも! というわけで、鰤(ぶり)とオリーブオイルを中心にすえて超アヒージョを作ってみることに。
・ついに姿を現した超アヒージョ
鰤と絶対に合うので大根もプラス。塩、コショウ、醤油で味を整え、みりん、お酢で地中海の爽やかさを表現した。オリーブオイルでヒタヒタのフライパンで若干煮物気味に火を通すと……超アヒージョの完成だ!
このままでも味的には十分なのだが、最後にイタリアンドレッシングをかけることで、見た目のヨーロッパ感が倍増するので覚えておくといいだろう。
ひと口食べてみたところ、ほとんどぶり大根の味なのだが、水替わりにオリーブオイルを使用したからか、大根がしっかり色づいているにもかかわらずポリポリしている。その歯ごたえとお酢などのハーモニーは、心なしか “たくあん” のようだ。まあ、家庭料理だし仕方ない。
・アヒージョ大好き女子に食べさせる
さっそく、3度の飯よりアヒージョが好きな百村モモにご馳走してみた。百村さん、大好きなアヒージョだよー! さあ、おあがり♪
百村モモ「これ、アヒージョなんだ……ってかこの大根どうやって作ったんですか……」
絶句する百村モモ。確かに、彼女の知るアヒージョとは違うかもしれない。それは私も認めよう。ではアヒージョとは一体何なのか?
・「アヒージョとは何か?」パート3
人は誰しもがイメージの中で生きている。目で見るものすべてが、自分のイメージというフィルターを通っているからだ。そのため観測者によって、さらには観測する角度によって、形を変えるのがこの世界である。
そんなあやふやな世界では、アヒージョの形もまた人によって様々なのは当たり前だ。つまり、アヒージョとは概念なのだ。私にとっては、それが結果的にたくあんだっただけのことである。今回、イマジン・ブレイクされた百村はそんなアヒージョの深淵に1歩近づいたと言えるのではないだろうか。
なお、料理手順やレシピの詳細は動画でご確認いただければと思う。アヒージョをありがたがってる系女子をぶっ殺す中澤流・超アヒージョ。良かったら是非作ってみてくれよな!
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼アヒージョ……いや、たくあんの作り方はこちら
▼シノミヤ「この大根……たくあんみたいですね」
▼Pouch御花畑マリコ「なんで大根こんなに色ついてるのに、煮えてないの?」
▼Yoshio「たくあんみたい」
▼P.K.サンジュン「どうやって作んの? この大根」
▼K.ナガハシ「マジか……」
▼砂子間正貫「いやー……はっはっは」
▼GO羽鳥「うん。たくあんだね」