2016年は今、夏真っ盛り! ということで、今年の夏もプールやビーチに出向いている方が多くいることだろう。そこで気分を盛り上げたい時にあると嬉しいのが「防水スピーカー」だ。
スマホやタブレットの流行とともに、最近では随分と安く入手できるようになった防水スピーカーだが、その音質はどんなものなのだろうか? 今回はAmazonランキングで常に上位をキープしている2機種を聴き比べながら、音質を測定してグラフ化してみたのでご覧いただきたい。
・Amazonのデジタルオーディオ用スピーカーの中で2位と3位のスピーカーを聴き比べ
今回、比較の対象としてチョイスしたのは、2016年8月5日時点で、Amazonのデジタルオーディオ用スピーカーでランキング2位の「Anker SoundCore Sport A3182011」と、3位の「TaoTronics TT-SK09」だ。
気になるお値段は、2つとも同じ税込2999円。比較的購入しやすい価格であるうえ、Amazonでいつも上位にランクインしている商品だけに気になっている方も多いのではないだろうか。
・ランキング3位「TaoTronics TT-SK09」のスペック
まず、ランキング3位の「TaoTronics TT-SK09」のスペックだが、本体の重量は234グラム、連続再生は最長10時間。防水レベルは、あらゆる方向から飛んでくる水に耐えられる「IPX4」という規格のもので、6W出力アンプとデュアルステレオスピーカーが搭載されている。
・ランキング2位「Anker SoundCore Sport A3182011」のスペック
一方、ランキング2位の「Anker SoundCore Sport A3182011」のスペックは、本体の重量が230グラム、連続再生は最長10時間。防水レベルは、なんと一時的に水没しても耐えられる「IPX7」という規格のもので、3Wドライバーオーディオとパッシブ型サブウーファーが搭載されているという。
・ランキング3位の「TaoTronics TT-SK09」を試聴
それでは各スピーカーを試聴してみよう。検証方法は以前と同様、筆者が実際に耳で聴いた感想に加え、音質測定用のiPhone用アプリ「Audio Frequency Analyzer」を使用して音質をグラフ化していくことにする。
まずはランキング3位の「TaoTronics TT-SK09」で様々な音楽を聴いてみると……ボディーの薄さを良い意味で裏切るドッシリとした低域と、芯の太い中域が印象的だ。聴きやすく落ち着いたサウンドである一方、曲によっては、もう少し高域の伸びが欲しいと感じる場面もあった。
グラフを見てみると、低域から高域まで驚くほど平坦で、まさに “落ち着いたサウンド” である。筆者の感覚では8Khz以上の高域がやや足りない気もしたが、確かにBGM用としてなら高音はこれくらい抑えてあっても良いかもしれない。
・ランキング2位の「Anker SoundCore Sport A3182011」を試聴
続いて、ランキング2位の「Anker SoundCore Sport A3182011」を鳴らしてみると……低音のパンチと高音のエッジが強調されたドンシャリ系のサウンドである。高域の情報量が多いのでクリアに聞こえるものの、ボリュームを下げると重低音がほぼ聴こえなくなってしまうのが惜しいところだ。
グラフを見てみると、TaoTronicsに比べ2Khz以上の高域が大きく盛り上がっているのがわかる。前述の通り、小音量で鳴らすと重低音にもの足りなさを感じるかもしれないが、その開放感に溢れた華やかなサウンドはビーチやプールサイドなどで音楽を楽しむのに最適といえるだろう。
・どちらのスピーカーも2999円の価値は十分にある
以上、2つのスピーカーを試聴した結果、TaoTronicsは室内でBGMを流す時に、そしてAnkerは屋外で音楽を聴く時に適したスピーカーだと感じた。いずれにせよ、どちらも2999円の価値は十分にあるだろう。興味のある方は夏が終わる前に思い切って購入して、好きな場所で音楽を楽しんでみてはいかがだろうか。
参考リンク:Amazon「売れ筋ランキング」
Report:K.ナガハシ
Photo:Rocketnews24.
▼2つのスピーカーを検証
▼「TaoTronics TT-SK09(税込2999円)」
▼色付けの少ない落ち着いたサウンド
▼「Anker SoundCore Sport A3182011(税込2999円)」
▼低音のパンチと高音のエッジが強調された派手なサウンド