中国では言論が統制され、政府に異をとなえたものは監視、最悪、逮捕なんてこともありうる……そんなイメージを持つ人もいるだろう。恐ろしい話にも思えるが、そうでもしないと国をまとめきれない。だとしたら、これは最大の弱点とも言えるのではないだろうか。

それはさておき……最近、中国のマクドナルドであの “ドナルド” が強制連行されてしまったらしい。

・中国マクドで “ドナルド” が強制連行

2016年4月10日頃、ネット上にある衝撃的な写真がアップされた。そこに広州のマクドナルドが写し出されているのだが、なんと “ドナルド” が強制連行されようとしているのだ!

ドナルドを連行したのは、「城管」と呼ばれる秩序維持部隊である。3人の城管は、店の前でグッと仁王立ちするドナルドを無理矢理地面からひっぺがし、そのまま連行してしまったそうだ。彼が立っていた場所には靴だけが残されていた。

・ネットの声

この衝撃の画像に中国のネットユーザーは震撼! 以下のようなコメントが寄せられているぞ。

「彼が何をした!?」
「カーネル・サンダースは捕まらないのに!」
「靴すらもはかせてもらえないなんて可哀想」
「ゴメン、笑った」
「そんな壊さなくても……」
「城管はもっとやるべきことがあると思う」

・カーネル・サンダースは無事だったもよう

なお、台湾メディア『東森新聞』によると、「付近にあるKFCのカーネル・サンダース像は無事だった」とのこと。やり方がとても猟奇的であり、また、なぜドナルドだけが狙われたのか不可解としている。

・売り言葉に買い言葉の撤去劇

この疑問に対し、関係部門はこう答えているそうだ。もともと、この店舗は違法に屋外広告を出していたとのこと。城管が再三注意しても聞き入れなかったという。

そんななか、店舗のマネージャーが城管に「広告がダメ? ドナルド像はいいのに!?」という旨を反論。ならば……と、ドナルドの強制撤去となったとのことだった。え、そんなキッカケだったの!? 

“売り言葉に買い言葉” でエライことになるのは、まさに中国あるある。あーあ、あんなこと言わなきゃドナルドの撤去にまではならなかったろうに……この強制撤去劇で一番可哀想なのはドナルドかもしれない。

参照元:Twitter @mashable中国之声東森新聞(中国語)
執筆:沢井メグ

▼まさに撤去される直前のドナルド

▼強制連行の様子はこちら