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ライフスタイルの変化により、コーヒー豆が世界規模で不足気味になっている……。そんなニュースを聞いたことはないだろうか? 思えば日本人だって一昔前はこれほどコーヒーを消費していなかっただろうし、普通に考えれば「でしょうね」と理屈にあった話である。

実はチョコレートの原材料 “カカオ豆” も同様で、カカオの国際商品市況はこのところ高騰気味だという……。そんな中、日本では国産カカオ豆の栽培に乗り出している企業もあり、東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林樹芸研究所(以下、東大)も2015年4月より研究を開始しているらしい。

・国産カカオ豆のチョコレート

東大と株式会社メリーチョコレートカムパニーが共同研究する、カカオ等熱帯原産有用植物。詳細については割愛するが、要するに「国産のカカオ豆を作ろう!」という試みである。

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そして2016年4月、伊豆の樹芸研究所で収穫された国産カカオ豆を原材料に生産されたチョコレート『くらべるカカオ』が発売された。その名の通り、外国産カカオ豆のチョコレートと食べ比べできるセットになっており、東大キャンパス内では150個の限定販売となっている。

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16グラムのチョコレート3枚で税込み3240円と、価格は正直バカ高い。だがこれはあくまで未来へとつながる研究材料であり、今回知りたいのは「国産のカカオ豆で作ったチョコレートはウマいのか?」という一点のみである。というわけで、震える手で3240円を支払い『くらべるカカオ』を購入した。

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今回の検証では、原産国を伏せたブラインドテストを実施。カカオ豆の原産国を当てられるほどの舌の持ち主は当編集部に存在しないので「どれが一番おいしいか?」のみを聞く形式に。そして結論から言ってしまおう……みんなてんでバラバラの答えとなった。以下でそれぞれのコメントを参照して欲しい。

・Yoshio記者の場合

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1番(日本産):「これはヨーロッパって感じ。イタリア産って感じだね」
2番(ベネズエラ産):「安っぽいね。駄菓子屋のチョコみたい」
3番(マダガスカル産):「おいしいね! 好みの味!!」

・中澤記者の場合

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1番(日本産):「日本ではないですね(キリッ)。全然食べやすくないです」
2番(ベネズエラ産):「1番と比べると食べやすいけど、まだ大人の味ですね」
3番(マダガスカル産):「これはガーナチョコ! 一番好きです」

・フィル記者の場合

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1番(日本産):「大人の味だね、濃い。赤ワインと合いそうだよ」
2番(ベネズエラ産):「食べやすいね。一番好みかな」
3番(マダガスカル産):「特徴がないね。安いチョコのような気がするよ」

・GO羽鳥の場合

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1番(日本産):「好きじゃない。食感と後味が好みじゃない」
2番(ベネズエラ産):「大人っぽい味だけど、これもイマイチかな。」
3番(マダガスカル産):「スタートダッシュが弱い。つまり風味が薄い。結果、どれも好きじゃない」

・佐藤記者の場合

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1番(日本産):「やや甘いな」
2番(ベネズエラ産):「1番とほとんど変わらない……」
3番(マダガスカル産):「濃さが口に残る。カカオ感がある……のかな? どれもほとんど変わらんな」

・かわらの記者の場合

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1番(日本産):「薄いですね。風味が弱いかな」
2番(ベネズエラ産):「一番カカオの風味が強いですね。一番好きかな」
3番(マダガスカル産):「1番と同じ感じかな……? チョコっぽい感じがします」

・P.K.サンジュンの場合

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1番(日本産):「インパクトが強く、後味はスッキリ系」
2番(ベネズエラ産):「ミルキーで後味も一番強い。味にメリハリがある。これが好き」
3番(マダガスカル産):「風味も後味も一番薄い。これはない」

……と、総括しようにも収拾がつかないほど意見は分かれてしまった。ただ、逆に「国産カカオ豆も外国産カカオ豆と変わらないクオリティに達している」とはいえるだろう。

ちなみに、公式サイトによると3つのチョコレートの特徴はこうらしい。

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日本産

「類まれな独特の風味があります。乳製品やドライフルーツのような酸味があり、カカオ感の中には土・水・草のような香りを持ちあわせ、ほのかなエグ味と渋みもあります。口の中に入れてしばらくしてから特有の酸味が感じられるオリジナリティあふれる味わいです」

ベネズエラ産

「ベリー系の果実を感じさせる爽やかな酸味があります。カカオ特有のボディ感と苦みがあり、ローストの香ばしさもあわせ持つ味わいです」

マダガスカル産

「苦み・渋みが比較的マイルドで、ほのかな酸味とナッツのような香りがあり、味のバランスがよいのが特徴です。味わいに余韻もあり、一般的に認識しているチョコレートらしい味ともいえます」

そこまで違いねーわ! ……と感じた記者は、きっと凡人レベルの味覚しかないのだろう。とにもかくにも、将来的には国産カカオ豆のチョコレートがあたり前になる時代がくるかもしれないから、気になる人はぜひチェックしてみよう。

参照元:メリーチョコレートカムパニー「ニュースリリース」
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼東大キャンパス内の、東京大学コミュニケーションセンターで購入できるぞ。
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▼150個限定発売だ。
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▼感想はバラバラだったが、国産カカオ豆も外国産に劣らぬクオリティであるとはいえるだろう。
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▼舌に自信がある人はぜひ挑戦してみてくれよな!
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