ロケットニュース24

カフェ文化の本場フランスにある『マンガ喫茶』に行ってみた / 感想「恋が始まる予感がした」

2016年4月11日

フランス・パリと言えば、カフェ文化の本場だ。街中のいたるところにカフェがあり、中にはピカソやサルトルが通っていた店まである。そんなカフェが今も現役で営業しているのだから、それだけでもパリのカフェ文化の歴史が窺い知れるというものだろう。

そのパリに、なんと “マンガ喫茶” があるらしい。そう、日本のあのマンガ喫茶だ。……一体どうなっているのか? 日本にあるマンガ喫茶とどう違うのだろう? 実際に行ってみたので、報告したい。

・ガラスの向こうに……

今回私が行ったマンガ喫茶は、その名も『MANGA CAFE』。ド直球なネーミングで、ガラス張りのその外観からも “マンガ愛” が垣間見えるお店である。

ドキドキしながらお店の扉を開けてみると……目に飛び込んできたのは、マンガやアニメのフィギュア、等身大のパネルに加え、日本の可愛らしいお弁当箱・雑貨類。どうやら、マンガやアニメだけでなく、“Bento” などフランスで人気の日本の文化も紹介しているもよう。

「さて、店に入ったものの、どうやって受付をしたらいいんだろう?」と戸惑っている私に、レジの女性が声をかけてくれた。彼女の説明によれば、お店のシステムはこうだ。

・お店の利用方法

『MANGA CAFE』では、1Fが主に物販スペースになっており、マンガを読む空間は2F。マンガ喫茶の利用料金は、1時間ごとに3ユーロ(約370円 ※入店時間により変動)で、時間内であれば店内のドリンクは飲み放題。マンガだけでなく、ゲームコーナー等も利用可能となる。

マンガ喫茶を利用するには、自分の名前を受付の人に伝えればいい。すると、名前とスタート時刻等が記載されたレシートをくれるので、店を出る前にそれをレジに持って行き、利用時間に応じた金額を支払う。……そう、日本とほぼ同じなのだ!

・2Fの読書スペース

さらにその女性スタッフは、親切にも店内を案内してくれると言う。「私に付いてきて」とのお言葉に甘え、女性スタッフと一緒に2Fに上がると……! おおーーー! なんかオシャレ!!

日本のマンガ喫茶には大抵個室の仕切りがあるが、ここはそれが一切ないのだ! ソファーや椅子がそのままドーンである。また、日本のように席が指定されているわけではなく、好きなところに座ればOK。

ちなみに、店内に置いてあるマンガのほとんどが日本のマンガ……といっても、当然ながら翻訳されたフランス語版だ。しかし わずかだが、ほんのわずかだが、日本語のマンガもあったぞ。

・7万冊のマンガ

先の女性スタッフは「ここには全部で7万冊もマンガがあるのよ〜」とにこやかに説明してくれたが、私は7万冊という数字よりも店内のオープンな雰囲気が印象に残った。

なんというか、爽やかである。なんなら、出会いが期待できそうな空間である。さらに言うなら、いつ恋が始まっておかしくない空間だ。……もし、私(筆者)の家の近くに『MANGA CAFE』があったとしたら、きっと週8で通うだろう。

・日本で流行る?

個室で仕切るタイプのマンガ喫茶が圧倒的に多い日本で、このスタイルが流行るかどうかは分からない。だが、異性と出会うための居酒屋もあるくらいだから、「ナチュラルな出会いを提供するマンガ喫茶」なんてキャッチコピーで売り出せば、近いうちに仕切りナシのマンガ喫茶が日本中に出現しまくる……かもしれない。

・今回ご紹介したお店の詳細データ

店名 MANGA CAFE
住所 9 Rue Primo Lévi, 75013 Paris
時間 火〜土曜日10:30~20:00 / 日・月曜日 14:00~20:00

Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼『MANGA CAFE』の前まで来たで〜。入ろうと思ってガラスをよく見ると……

▼……

▼…………

▼勇気を持って中に入ってみると……日本や!

▼『進撃の巨人』やら『ソードアート・オンライン』などの人気アニメグッズは当然網羅

▼アニメやマンガ関連だけでなく、お弁当箱など日本の雑感類を全般的に扱っている

▼受付を済ますとレシートをくれるので、店を出るときにレジで渡せばOKだ。フランス語が出来なくても簡単な英語で何とかなる

▼レジ前にあったお菓子コーナー。「日本以上に日本ですね」と店員さんに言ったら、「この店のオーナーは日本人女性なのよ〜」とのこと。……そういうことかーい!

▼ドリンクコーナー。日本のマンガ喫茶でもお馴染みやな〜

▼電子レンジも日本のマンガ喫茶でよくあるよね〜。冷凍食品を買ってチンして食うよね〜

▼店内のいたるところにこんなイラストが。マンガに対する愛やな! 愛!!

▼1Fにあるゲームコーナーはちびっこで一杯。なお、日本のゲーセンのようにアーケードゲームがあるのではなく、家庭用のPS4やPS3がベースの機器

▼2Fの読書コーナーに上がると……

▼なんてシャレオツ&オープンな空間!


▼当然ながらマンガがズラリ。日本のマンガがメチャクチャあるが、ほぼ全部フランス語


▼全体の中でこの棚だけが日本語コーナーだ。『GANTZ』や『寄生獣』『ドラゴンボール』などがあったぞ!

▼2Fにはプレステ2も。ソフトは『ドラゴンボールZ スパーキング!』だ

▼レジ前で売っていた おにぎり(2ユーロ・約250円)がウマい! オーナーさんによる手作りとのこと。

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