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昨季のセ・リーグ王者がまさかの船出だ。東京ヤクルトスワローズは巨人との開幕3連戦で3連敗。敵地・東京ドームでの試合ではあったが、5年ぶりに屈辱のスタートとなった。

今季は大丈夫なのか……そんな声も聞こえてきそうだが、心配はいらないだろう。なにせシーズンは始まったばかり。もっと言えば、ヤクルトが上位に食い込んでくるのは間違いない理由があるからだ。

・リーグ屈指の強力打線

まず思い出して欲しいのは、昨季のヤクルトは「強力打線」で相手を圧倒してきたということである。トリプルスリーの山田哲人、首位打者の川端、打点王の畠山らが並ぶ打線に対戦相手は戦々恐々。主砲のバレンティンが長期離脱していたが、その穴を感じないほどであった。

巨人との3連戦で彼らまで打てなかったら不安もあったが、中軸を担う選手たちはしっかり安打を放ち、その存在感を示している。現在、左脇腹の肉離れで離脱中のバレンティンが復帰すれば、さらなる得点力アップは言うまでもないため、今季も強力打線は健在。対策を練られてもはじき返すだけの力は十分にある。

・悲観する必要はない救援陣

一方で心配なのは、守護神・バーネットとロマンの抜けた穴だろう。抜群の安定感を誇っていただけに確かに痛いかもしれない。だが、昨季1年目にして信頼を勝ち取ったオンドルセク、そして6勝1敗22ホールドの秋吉がいることを考えると、そう悲観する必要はない。

巨人戦ではオンドルセクが首の張りで試合出場を見合わせ、秋吉が打たれてしまったものの、まだシーズン序盤中の序盤。シーズン中に崩れることは誰しもあるため、まったく問題ないと言っていい。

むしろ中継ぎ候補で新しく獲得したペレス、ルーキがさっそく結果を残し、今後の活躍に期待ができること。合わせてルーキーの原樹理が6回1失点と先発の役割を果たしたのは、チームにとって大きな好材料だ。

・勝負はこれから

以上を考えると、開幕3連敗はしたものの、今季もヤクルトは強い。昨季、混戦だったセ・リーグを制し、自信を植えつけたチームのことだ。必ずや巻き返してくるだろう。そう、勝負はこれからである。

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
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