「ここ、最高にいい国だね!」旅先でそう叫んだり、感じたりすることがあるけれど、私たちはどんな理由で、そこを「いい国」だと思うのだろうか? フレンドリーな人々? 美しい自然? 物価の安さ? それとも美女の多さ? うーん、「いい国」って定義するのが難しそうだ。
しかし今回、米週刊誌『USニューズ&ワールド・レポート』が多面的な観点から評価を行い、「世界の “最高にいい国” ランキング」を作成・発表したというではないか! しかも、日本は第7位に入っているみたいだぞ!!
・1万6200人が、60カ国を色々な面でチェック!
2016年1月20日、スイスのダボスで開催された「世界経済フォーラム」で、米週刊誌『USニューズ&ワールド・レポート』が世界の「最高にいい国」ランキング(Best Countries)を発表した。60の国を対象に、1万6200人以上のビジネス・リーダーなどが9つの分野と75の基準で評価し、ランキングを作成したという。以下が、そのトップ10だ!
【世界の最高にいい国 トップ10】
第1位:ドイツ
第2位:カナダ
第3位:イギリス
第4位:アメリカ
第5位:スウェーデン
第6位:オーストラリア
第7位:日本
第8位:フランス
第9位:オランダ
第10位:デンマーク
またアジアからは第15位にシンガポール、第17位に中国などがランクインしており、第60位は「アルジェリア」、第59位「ウクライナ」、第58位「イラン」となっているようだ。
・「刺激・アドベンチャー」から「生活の質」まで広範囲に評価
さて気になる9つの評価分野だが、このように区分されているという。
その1:楽しさ、魅力、安定した気候など「刺激・アドベンチャー」。
その2:人権や男女平等、環境への配慮、宗教の自由など「市民の意識」。
その3:文化面での流行・洗練度、影響力など「文化的な影響力」。
その4 :世界市場との繋がり、技術的専門知識、教育を受けた人口割合など「企業精神」。
その5:身近な文化、豊かな歴史・料理など「歴史的背景」。
その6:独自性、活性化など「原動力」。
その7:税、安価な製造コスト、組織の腐敗など「企業への市場開放度」。
その8:政治面・経済面での影響力、軍事力など「世界での影響力」。
その9:食料・住居、教育の質、医療福祉、雇用・政治的な安定、個人の自由など「生活の質」。
・それぞれ9分野のランキングも
そして、このランキングの興味深い点は、9つの各分野でもランキングが作成されているところ。例えば、「刺激・アドベンチャー」のトップ5は以下の通りなのだとか。
【刺激・アドベンチャーに富んだ国 トップ5】
第1位:ブラジル
第2位:イタリア
第3位:スペイン
第4位:タイ
第5位:ニュージーランド
一方で「生活の質」や「文化的な影響力」が高い国の上位には、これらの5カ国が選出されている。
【生活の質が高い国 トップ5】
第1位:カナダ
第2位:スウェーデン
第3位:デンマーク
第4位:オーストラリア
第5位:オランダ
【文化的な影響力が高い国 トップ5】
第1位:フランス
第2位:イタリア
第3位:アメリカ
第4位:スペイン
第5位:イギリス
ちなみに9つの分野での日本の位置は、「刺激・アドベンチャー」:32位、「市民の意識」:14位、「文化的な影響力」:6位、「企業精神」:2位、「歴史的背景」:7位、「原動力」:5位、「企業への市場開放度」:22位、「世界での影響力」:7位、「生活の質」:11位となっているのだった。
・ネット上では「政治家が正直なら、どこでも最高な国」などの意見が
このランキングに対する人々の反応は、様々。「うん、確かにドイツは素晴らしい国よ! 絶対に離れたくない」などの声があがっている一方で、「人間の評価が元になっているランキングだから、完璧ではない気がする」「トップ20はみんなドッコイドッコイでは? どこで暮らすかよりも、どう暮らすかだよね」「政治家が正直なら、どこでも最高な国になるはず」などの意見も見られるのだった。
確かに「いい国」を、簡単に決めるのは難しい。その上、「文化よりも、安心して暮らせれば “最高にいい国” だ」などと人によって感じ方が違ってきそうだ。さて、あなたはどんな国を「最高にいい国」だと思うだろうか?
参照元:U.S. News & World Report、The Washington Post、Globalnews.ca(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.