突然だが、忍者に憧れたことはないだろうか。闇に紛れ、手裏剣などの武器を用い様ざまな術を繰り広げる、その存在に──。しかし、忍者になりたいと言っても簡単になれるものではない。第一、どうすればなれるのかわからない。そう思っているアナタに朗報だ!
奈良に本格的な修業ができる上、優秀な成績をおさめると免許証がもらえる “忍術学院” があるらしい。運動神経も体力もない記者だが「よっしゃ、いっちょ忍者になってくるってばよ!」と気合だけたっぷり持って、修行してきたので報告したい。さあ、これが忍びの世界だ!!
・なぜ奈良で忍者なの!?
まず忍者と言えば伊賀(三重県)や甲賀(滋賀県)のイメージが強いが、なぜ奈良なのだろう。学院は “剣豪の里” として知られる柳生(やぎゅう)という場所にあり、江戸時代の剣豪・柳生十兵衛ゆかりの地でもある。学院長の話によると、十兵衛が隠密だったという説を受けて、この地に修行道場を設けたのだそう。
何はともあれ、自然に囲まれ広々とした場所なので、忍術を身に付けるには最適な環境だ。入学金は不要だが土日のみ開校で要予約のため、ご注意を。コースは1日のみ、もしくは1泊2日の2コース。記者は1日コースを選択したが、約5時間みっちりと訓練をつけてもらい、お昼ご飯付きで3500円だった。
・本気の道具を使って本気の修行
そして、記者が学院長直々に授けてもらった術は刀・手裏剣・吹矢・弓矢・銃の5つ。使う武器も超本格的でワクワク! なんでも院長の先祖は江戸末期まで砲術を教えていたらしく、自身も家に残る伝書をもとに火縄銃の研究などをすすめているのだとか。テレビ番組「なんでも鑑定団」で古式銃の鑑定士としても活躍中だ。
何度も言うが、記者は運動神経を生れつき持ち合わせていない。そのため長時間の修行に耐えられるか、はじめは心配でならなかったが、できるまで指導してくれたぞ。ただ単なる体験と違い、課題をクリアできるまで1つひとつみっちりと練習しなければならないところに学院の本気具合を感じた。
・真剣を使った刀術が難しかった
個人的に一番難しかったのは、湿らせた畳をクルっと巻いた畳表を真剣で切ることだ。刀がずっしりと重い上に、下手したら自分の足を切ってしまいそうでヒヤヒヤ。それでも数十回、練習するうちにコツがつかめて、最後には不格好ながらも切れるようになった! 筋肉痛になったけどな……
そのほか銃を柳生の空めがけて撃たせてもらったりと、修行内容はかなり本格的。印象的だったのは、院長の「忍術は弱い者のためにある。身心が鍛えられ護身にもなるので、女性は特に習得するべし」という言葉だ。老若男女問わず忍術って生きていく上で必要なのかも。読者のみんなも身に付けておいて損はないと思うぞっ!!
・今回ご紹介した学院の詳細データ
学院名 忍術学院 柳生道場
住所 奈良県奈良市阪原町2188
時間 土日のみ(完全予約制)、10:00〜16:00
Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]
▼まずは真剣を使って試し切りの特訓
▼手裏剣だって投げちゃう
▼吹き矢にも挑戦
▼弓矢も……サマになってる?
▼銃だって撃っちゃうぜ
▼お昼は忍者うどん
▼本格的な武器を使うのだ
▼忍者になるってばよ!
▼資料館もあるよ
▼院長さんと記念撮影