op

2015年もあと2カ月ちょっと。秋アニメも3話までが放送され、作品の世界観や設定が分かり始めたところだ。アニメにおいて1話~3話の出来は、物語の始まりという以上に重要な意味を持っている。出だしの出来が悪ければ、視聴者が次週からその作品を見るのをやめてしまうのだ。

そのため、名作と呼ばれるものの多くは、大体最初の3話で視聴者の興味を引くものを提示している。そして今期、肝心の出だしでスタートダッシュが1番うまくいったのが『落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)』である。

・あらすじ

己の魂を剣に変えて闘う現代の魔法使い「魔導騎士」。その学園に通う黒鉄一輝は、 留年した落第騎士(ワーストワン)だった。そんな彼が、ひょんなことから10年に1人の天才と呼ばれるA級騎士(ナンバーワン)のステラ・ヴァーミリオンに決闘を申し込まれる。誰もがステラの勝利を疑わなかった勝負。しかし、その決闘は驚愕の結果となる……。

・テンプレすぎるストーリー展開だが……

話の内容は、最近のライトノベルで流行りのとてもベタなものだ。駄目評価をされている主人公が周囲から本来の実力を認められていく展開や、開始数分でヒロインが脱ぐ → 主人公がそれを見る、ヒロインと妹で主人公の取り合いを始める等、どこかで見たようなシーンのオンパレードすぎて笑ってしまう。
tatakai2
しかし、そこまでベタなのにもかかわらず、いつの間にか引き込まれているのがこの作品。ドタバタ劇や熱い展開を見ていると、一瞬で30分が経過している

・女の子がかわいい

ツンデレのステラにヤンデレ妹の珠雫(しずく)、心根の熱い主人公・一輝。そんなキャラ達が独特のテンションの高さで繰り広げる掛け合い。その際に見せる表情はとても生き生きしている。

stera

中でも特筆すべきは女の子のかわいさ。ステラが馬鹿馬鹿しいことに全力で悩む様や、珠雫におちょくられるステラ、珠雫のヤンデレっぷり……といったように、とにかくかわいい。コミカルな上にかわいいのだから、思わずニヤッとせずにはいられないほどである。

・萌えるだけではなく燃える

また、能力が低く周りからも舐められている一輝が、次々と格上の相手を倒していく様子はベタだが痛快で熱い。そしてそういったシーンも半端なく躍動しているので、こちらの心は主人公たちの気持ちに乗せられてしまう。クオリティーの高いベタは最強だ
tatakai

・ラブコメの名手 大沼心監督の独特の色

前述した特徴は、この作品の監督・大沼心さんの作品『バカとテストと召喚獣』や『のうりん』等にも見られるものである。いわゆるこの人の “色” というヤツだろう。

放送前、テンプレすぎるストーリーに上記作品とは方向性が違うのかと若干不安になっていた私。しかし、フタを開けてみると、ばっちりカラーが出ていて安心した。また、ベタベタのストーリー展開を考えるに、現時点で後半に熱くたぎる盛り上がりがあることは容易に想像できる。ドタバタラブコメ好きはもちろん、熱い展開が好きな方も今から見ておいた方がいいぞ!

参照元:『落第騎士の英雄譚』公式HP
執筆:中澤星児

▼PV第一弾

▼PV第二弾