仕事帰りにふらりと立ち寄れる立ち飲み屋は、オジサンにとって憩いの場だ。最近は随分おしゃれな立ち飲み屋が増えている。オジサンにとって親しみやすい呼び名としては、「スタンド」の方がふさわしいかもしれない。
・1杯ひっかける
そんな、昭和レトロな雰囲気を丸出しにした立ち飲み屋が東京・大久保に存在する。そのお店「久”留米(グルメ)ひとつぼ 北新宿店」は、見るからに味のある雰囲気。1杯ひっかけるのに、持って来いのお店である。
・軽く飲む
実のところ、私(佐藤)はあまり立ち飲み屋に行くことがない。というのは、立ちっぱなしが面倒くさくなってしまうからだ。軽く飲むよりも、腰を据えて飲みたいところ。しかしここに行ってみて、その考えが変わった。軽く飲めるからこその立ち飲みだと、いまさらながらに気づいたのだ。
・営業再開から数カ月
北新宿店は以前、たこ焼き屋として営業していたそうだ。今のおかみさんは今年の7月から入り、営業を引き継いだのだとか。まだ再開して2~3カ月しか経っていないという。ちなみにJR大久保駅南口を出たすぐのところに、このお店の姉妹店がある。こちらは焼き鳥を提供する割としっかりとした居酒屋だ。
・高級立ち飲み?
さて、メニューはとてもシンプル。生ビールやハイボールはオール400円。乾きモノのつまみのほかに、缶詰を提供している。1杯400円……特別に安い訳ではないのだが、おかみさんいわく「高級立ち飲み」とのこと。飲み物と一緒に柿ピーがついてくる。
・目頭がアツくなる……
私は新人中澤記者と共に、降りしきる雨を見ながらグラスを傾けた。気持ちが滅入ってしまいそうな秋の長雨。「お疲れさん」と言って乾杯。まだ仕事を覚えることで必死の中澤記者が、「明日もがんばりましょう」、そう言って笑っている姿を見て、思わず目頭がアツくなった。『俺もそんな時期があったっけなあ~。今ではどうやって怠けるかだけを、真剣に考えているというのに……』
そんな彼に向かって、私は「お前、まだまだだな。大体お前はナンタラカンタラ」と説教をたれる始末。それもこれも彼のためと心を鬼にしてうんちくをたれているの訳だが、その実、私はいかに怠けるかに執心している……。
・何もない、だからいい
おっと話がそれた。まあとにかく、ふらりと立ち寄れる場所があることはいいことだ。酒とつまみ以外に、特別なものは何もない。そんな場所でも十分息を抜いて明日をがんばれる。このお店はそんな場所である。
・今回紹介した店舗の情報
店名 久”留米 ひとつぼ 北新宿店
住所 東京都新宿区北新宿1-1-21
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
▼久”留米(グルメ)ひとつぼ 北新宿店。まさに1坪程度の店舗
▼営業は夜のみ
▼メニューはとてもシンプルだ
▼今日のビールは格別にウマい!
▼ちなみに姉妹店の焼き鳥屋の店舗もかなりいい味
▼雨の日は、戸外の席でもテントで雨をしのげる
▼夏季はテント利用だと割引
▼新人中澤記者の屈託のない笑顔「明日もがんばりましょう」
▼それにしても「立呑み」アピールがすごいな……