2020年東京五輪のエンブレムをデザインした佐野研二郎さんが作成したトートバッグのデザインが、他人の写真を勝手に利用したりしているのでは? とインターネット上で物議を醸している。
筆者はデザインには詳しくないのでなんとも言えないが、はたして佐野さんはネット上の評判どおり、本当にそんなテキトーな仕事をしていたのだろうか?
もしかするとネット上の素材を使用していても、トートバッグのデザインをするには、かなりの時間と労力がかかるのかもしれない。もし佐野さんが物凄く苦心して作品を生み出していたとしたら、非常に可哀想な状況である。
そこで今回は、先ほど公開された澤穂希選手の似顔絵も10分足らずで仕上げてしまうプロのイラストレーターとしての顔も持つ、ロケットニュース編集部のGO羽鳥(マミヤ狂四郎)に協力を依頼。「佐野研二郎っぽいトートバッグ」のデザインをいくつ作れるか試してもらうことにした。
作るのにどれぐらいの時間が必要か聞いてみたところ「10分で3つできらぁ!」と豪語。「えっ、10分で3つも!?」と思いつつ待っていると……マジで3作品作ってキターーーー!!!(笑)
・テーマ「細長いパン」
1作品目は「ナイススティックトートバッグ」。元ネタはヤマザキパンの伝統的菓子パン『ナイススティック』だそうだ。ニョキッと縦方向に配置された細長のパンをそのまま配置するという大胆なデザインは、まさに佐野デザインの真骨頂といえよう。
・テーマ「看板」
2作品目は「アンボセリ」。こちらの元ネタはGO羽鳥がアフリカ・ケニアにあるマサイ族の村で撮ってきた看板とのこと。看板をそのまま配置するという大胆なデザインは、まさに佐野デザインの真骨頂といえよう。
・テーマ「サングラス」
3作品目は「タモリ」。元ネタは以前イラストを描いたこちらの記事から。サングラスをそのまま配置するという大胆なデザインは、まさに佐野デザインの真骨頂といえよう。
──以上である。今回は表裏ではなく表面だけだったが、果たして佐野さんと同じく30種類のトートバッグをデザインするのに、どれぐらいの時間が必要なのだろうか? 聞いてみたところ
「フリー素材を探すのが面倒……というか、余計に時間がかかってしまうので、自分で撮影した写真や、描いたイラストをコピペして作りました。自分のイメージにピッタリ合うフリー素材を探してくるという “嗅覚” は、素直に尊敬します。もしもフリー素材を使わなければならないのであれば、私なら30種類を作るには1日みっちり時間をかけないと作れないと思います」(GO羽鳥談)
とのことであった。正直ヒジョーにコメントしづらい結果となってしまったが、佐野さんの嗅覚がパないということは確かになったのかもしれない。
イラスト:GO羽鳥
執筆:なかの
Photo:Rocketnews24.
▼「ナイススティック」の元ネタ
▼「アンボセリ」の元ネタ
▼「タモリ」の元ネタ