2020年の東京オリンピック公式エンブレムの問題は、一向に収束する気配がない。デザインを手がけた佐野研二郎氏は、サントリーのキャンペーン賞品に使用したデザインの一部に模倣があったことを認めた。サントリーは関連する賞品を取り下げている。

取り下げられたデザインの一部には、アメリカのデザイナー、ベン・ザリコー氏のものも含まれていた。そのザリコー氏の事務所がオリンピックのエンブレムを考案することを発表し、2015年8月17日にFacebookで公開したのである。そのデザインとは!?

・ゲームの始まりだ

ザリコー氏の事務所「ザリコー・オリジナル」は、8月16日にオリンピックのエンブレムをデザインすることを発表。佐野氏に挑戦状を送った格好である。その投稿のなかで、「ゲームの始まりだ!(Let the games begin!)」と宣言。そして翌日、Facebookに考案したデザインを公開した。

「少し右側、すなわち東側に赤い太陽があるのは自明のことです。それは日の丸と日本人の精神を表すとともに、オリンピックの聖火の象徴でもあります。下には日の丸のスピリットに支配された大きな波が描かれています。この波はまた、Tの形をしています。東京のTであり、聖火(torch)の象徴でもあります」(Zaricor Originals Facebookより引用)

大きな日の丸と、そして「T」を表すような波。これが彼の考えたエンブレムである。ちなみにこのデザインに「TOKYO 2020」と五輪のロゴを調整し、さらに修正を施す予定とのことである。大変シンプルかつ独創的なデザインではないだろうか。

・佐野氏はどうする?

はたしてこれを受けて、佐野氏はどう応えるのだろうか? 佐野氏ならびに彼の事務所の今後の動向が気になるところである。

参照元:Facebook Zaricor Originalsスポーツ報知
執筆:佐藤英典