今の世の中、電気なしでは暮らせない。しかし、その電気を発電するためにどれほどの労力が必要なのか……そう考えたことのある人は、おそらく少ないだろう。なぜなら、コンセントにブスッとプラグを差し込めば、電気が供給されるからだ。電気がありふれた生活をしていると、忘れてしまうものである。
そこで今回は、改めて電気の大切さを知るためにもひとつの動画「Olympic Cyclist Vs. Toaster: Can He Power It?」をご紹介したい。そこでは「自転車をこいでトーストを焼くことはできるのか」という実験が行われているぞ!
・卒業プロジェクトによる実験
この実験を行ったのは、スウェーデンのストックホルム芸術アカデミーの生徒たち。動画には、卒業プロジェクトとして「電気を作るにはどれほどの労力が必要なのか」を検証した結果が収録されている。
そしてこの検証に参加したのが、ロンドン五輪で銅メダルを獲得、数々の世界大会を制してきたローベルト・フェルステマン選手(ドイツ)。太もも周りが74センチのプロ選手は、どこまで電気を作り出すことができるのかも気になるところだ。
・700ワットは起動するのか
スマホの自転車充電であれば、走行100メートルでそれなりの通話ができたため、そこまでこがなくても大丈夫ではないか……ましてやプロ選手がこぐのであれば、相当なエネルギーが生まれるのではないか……そう思うかもしれない。……が、結果は真逆! 驚くべき展開になってしまった!
というのも……700ワットのトースターを起動させようとするには、時速50キロの走行が必要とされ、これにはプロのローベルト選手であっても辛そうであり、心拍数も急上昇。もし一般人であれば、時速50キロに持っていくことはかなり難しいのは一目瞭然だ。
・電気を発電するのがいかに大変か
結果としてトーストを焼くことはできた。しかし、その結果はプロが限界まで走りきったからこそ。ローベルトさんの疲れきった様子を見ると、プロ選手が本気でこいでもトースト1枚を焼くのがやっと……思わぬ結果に驚きである。
ちなみにその労力を他で例えるなら、トーストを焼く電力を1ローベルト(選手)として、車は180ローベルト、飛行機であれば4万3000ローベルトになるとのこと。普段何気なく使用している電気だが、改めてその大切さに気づかされる。