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【ご当地お菓子】北海道の「ビタミンカステーラ」はウマいけど口の中がバサバサになる / 実は泣ける誕生秘話があった

2014年12月4日

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とある日のこと。毎度北海道ネタを提供してくれる北海道在住の知人から、意味不明なご当地商品を教えてもらった。それが「ビタミンカステーラ」である。なんでも「北海道民、特におじいちゃんおばあちゃんは大好きなソウルフードですね」というではないか。

ビタミンとカステラ、いやカステーラだと……! ネーミングからは近未来チックな感じもするがお年寄りが好きなのか……これは気になる!! ということで、北海道民なら一度は口にしたことがあるという、ビタミンカステーラを実際に食べてみたのでご紹介したい!

・高橋製菓が製造

ビタミンカステーラは、1917年に北海道は旭川で創業した高橋製菓が製造するお菓子である。当時は食べ物が不足し、栄養失調になる子供も多かったことから、安くて栄養価値が高い食べ物として誕生したのがビタミンカステーラだったそうだ。

さっそくスーパーで探してみると、大して探すまでもなくお菓子コーナーに置いてあった。店員さんに聞くとロングセラー商品であることはもちろん、一定の売り上げを誇る定番商品であるということだ。どうやら情報はガセではないらしい……。

・素朴でウマいけどパサパサ

持ち帰り袋から出してみると、カステラといえばカステラではある。ただ、言葉は悪いがずいぶんチープな感じがしなくもない。食べてみると、確かにお年寄りが好きそうな甘く優しい味わいだ……。でもそれよりも……! パッサパサ! 超パサパサ!! 口の中の水分が一気に持って行かれるほどのパサつきッ!!

牛乳と食べると相性抜群でウマいが、単品で食べるにはきつい! マラソンランナーが競技中に食べたらリタイア確実のパサつきである!! なんでこんなにパサついているのだろうか? もっとしっとりさせた方がウマいのに! だが調べてみると、それはそれは泣ける誕生秘話があったのだ……! 

・ビタミンカステーラ誕生秘話

「安くて栄養価が高いこと」を目標に製造がスタートした『ビタミンカステーラ』は、小麦粉の量を増やす一方で卵も砂糖も減らしたため水分が少なくなったらしい。現在のように保存設備が十分でなかった時代……。少しでも日持ちがするようにと改良されたそうだ。これがパサつきの理由である。

さらには、「子供たちに適正な栄養補給を」と、学校給食用に使われていたビタミンB1とB2を混ぜ込んだのだという……。メッチャいい話やん! 知人によれば、仏壇におそなえしてあったり、農家のおじさんやおばさんが休憩中に食べているのをよく目撃したそうだ。

・すべては子供たちのために……

子供たちのために栄養価が高くて日持ちするものを届けたい……! そんな理由があったのにチープとか言ってごめんなさい!! でも確かにウマいよ、パサついてるけどウマいッ!! 牛乳と食べると最強だよ、おじいちゃん! おばあちゃん!!

ビタミンカステーラは5本入りで200円くらいだった。店によってはバラ売りもしているそうだ。かさばらないから、お土産にもいいだろう。初めて食べてもきっと懐かしい味わいがするビタミンカステーラ。機会があればぜひ試してみてほしい。

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼5本入りのビタミンカステーラ。

▼裏面。

▼カステラというには結構チープな気もするが……

▼パサついてるけど牛乳と食べるとウマいよ!

▼泣ける誕生秘話があったビタミンカステーラ! おみやげにもオススメだ!!

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