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2014年11月21日、衆議院本会議でついに衆議院の解散が宣言され、これから事実上の選挙戦へと突入する。選挙は12月2日に公示、14日に投票が行われることとなっている。

実はその解散を宣言する際に、少々奇妙な空気が流れたようだ。というのも、伊吹衆議院議長が解散詔書(かいさんしょうしょ)を読み上げる際、議員が少し早く万歳三唱をしてしまったため、伊吹議長が思わず万歳のタイミングを促す一幕があったのである。

・詔書の一文を読んだところで

伊吹議長は詔書の読み上げを行う旨を議員に伝え、「日本国憲法第7条により衆議院を解散する」と最初の一文を朗読したところで、突然どこからともなく「バンザーイ!」の声が上がったのだ。すると、他の議員もそれにつられて声を上げてしまった。

・議長、自らきっかけを与える

この万歳により、なんだか議場は妙な空気感に……。朗読の途中であることを察した議員も少なくなかったようで、満場一致とはならず、自然に万歳は鳴りやんだ。改めて伊吹議長は詔書の朗読を続け、読み終えたところで「万歳はここでやってください」と、議員に万歳のきっかけを与えたのだ。

・フライング?

ネット上ではやや先走り気味だった万歳を揶揄して、「フライング解散」や「フライング万歳」などのコメントが投稿されている。しかし、2012年の衆議院解散の映像と見比べてみると、今回の万歳タイミングはほぼ同じであることが分かる。

当時の横路孝弘衆議院議長は今回の伊吹議長と同じように「日本国憲法第7条により衆議院を解散する」と詔書を読み上げたところで、万歳の声が上がっているのである。なぜ万歳タイミングが同じなのに、今回に限って奇妙なムードになってしまったのだろうか? なんだか今回の選挙戦を占うような、不穏な選挙入りである。

参照元:NHK
執筆:佐藤英典
イラスト:Rocketnews24

▼2014年11月21日、衆議院解散

▼2012年の解散。タイミングは同じなのになぜ?