gokiage-moza

突然だが、遠い昔にゴキブリを食べたことがある。種類はビッグサイズの「マダガスカルゴキブリ」で、調理法は天ぷらだった。何かを食べて、何かを感じる。ウマイかマズイかも、その時に感じる。だが、ゴキブリの場合は一味違った。

ウマイかマズイかを感じる前に、自分の脳みそが「ゴキブリを食べている」という事実を処理しきれず、一瞬にして熱暴走。パニック状態におちいったのである。あの時、何が起きたのか。今、冷静に振り返ってみたい。

・脚を切りメスを入れ内臓をムキ出しにして揚げる

「マダガスカルゴキブリの天ぷら」の作り方はこうだった。まずは生きているマダガスカルゴキブリを熱湯に放り込んで、しばし煮る。この時、マダガスカルゴキブリが「ギューッ! ギューッ!!」と苦しそうに鳴いていたのが印象的だった。

その後、さっとお湯を切り、ハサミで6本の脚を切る。マダガスカルゴキブリの脚は非常に太くてゴッツいため、とても食べられる部位ではないからだ。そして、裏返して腹部分の「殻」を切り取って、かなりグロいけど白い内臓をムキ出しにする。

あとは普通の天ぷらと同じ行程。衣(ころも)に通してから油で揚げる。しかし、あまり衣の乗りがよくなかったのか、出来上がったのは……そのまんまカラリと揚がった「脚のないマダガスカルゴキブリそのまんま」であった。

・「これはゴキブリじゃない。これは単なる食べ物なんだ」

食べられる部分は、先にムキ出しにした「内臓」の部分のみ。まるで生牡蠣を食べるがごとく、ここだけをスルッと食すのである。他の部分は、とてもカタくて食べられない。そう、マダガスカルゴキブリは殻は、鎧のように頑丈なのだ。

なにはともあれ、食べてみる。ちなみに私はゴキブリが大嫌いだ。「これはゴキブリじゃない。これは単なる食べ物なんだ」と頭に何度もインプットしてから、マダガスカルゴキブリを手に取って、内臓の部分だけをカプッと噛んでみた。

だがしかし、その後、ゴキブリを口から離し、一口目の内臓だけを口の中に確保しようとした……その瞬間! ありえない情景が私の眼下8センチあたりに広がっていたのだ!! わりとグロいシーンなので、話の続きは次ページ(その2)へ続く。

Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.