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以前からエコカー乗りのあいだで物議をかもしている「深夜の日産ディーラーで充電するアウトランダーPHEV」の問題。

詳しく説明すると、日産のディーラーでは昼間だと500円を支払って車を充電するのだが、深夜だと無人になっているので無料で充電できてしまうため、日産リーフのオーナーから「泥棒ではないか」という指摘があがっていた。

・ホントはどっちなの?

だが、記者(私)が取材したところ、日産グローバル本社の係員も無料と案内。ディーラーもリーフを優先して欲しいものの、深夜は無料で使用していいという案内をもらった。

しかし、有名自動車評論家の国沢光宏先生が2014年6月5日に書かれたブログによると「日産が公式にディーラーでの急速充電器の利用に関しては、ZESP会員(リーフオーナーが新車購入時に入会する有料の会員制度)は無料。非会員は有料」と認めたという。

ええっ、国沢先生も「本社とディーラーは分けて考えるべき」って以前ブログで言ってたじゃないっすか! と突っ込みたくなってしまったが、自動車業界の権威が間違ったことをいうワケがない。ということで、日産のリーフ担当広報に問い合わせてみたところ、衝撃の返事が!

・ホントに深夜も有料だった

広報の方いわく、国沢先生のブログに書いてあることは間違いないという。つまり、現場が許可していようが日産ディーラーに置いてある急速充電器は、ZESP会員以外は使用してはいけない。営業時間内は有料なので、深夜にタダで使ったら泥棒行為ということになる。

よくドライブ旅行に出かけていた群馬日産と静岡日産のディーラーには無料でいいと言われていたものの、泥棒だったことは間違いない。速攻でお金を返しに行ってジャンピング土下座をしたいレベルである。大変申し訳ございませんでした。

・なぜ説明が全部違っていたのか

だが、正直な意見を言うとトップと現場との対応の差が違いすぎるのは問題だと思った。国沢先生も過去にブログで「高速道路などの充電器は電気自動車専用と考えるべき」や、「本社とディーラーは違う」と言っていたのに、なぜココで改めて日産本社に聞いたり、「高速道路は順番優先」と話を変えたのだろうか?

また、日産広報も他社の自動車が深夜に日産のディーラーで充電すると泥棒になることを、リーフ発売から数年後にいきなり発表するのはマズいだろう。また、日産レンタカーでリーフを借りて深夜に日産のディーラーで充電したらZESP会員ではないため、そちらも泥棒になる。

記者は何回もリーフを日産レンタカーで借りたがそんな説明は一度も受けなかったし、それならば他の車を借りるようにした。以前アウトランダーPHEVで深夜充電する人を警察へ通報するリーフオーナーもいたが、本当に警察が来たら捕まってしまうのかもしれない。

・アウトランダーPHEVで充電する理由

だが、多くのリーフオーナーや国沢先生が思っている「アウトランダーPHEVが深夜に充電するのは後ろめたいから」と輩扱いしているのだけは否定したい。

なぜなら記者がアウトランダーPHEVで深夜に日産のディーラーで充電するときは、他県にドライブへ行き、現場で夕食など観光を済ませ、10時ごろホテルへ戻る際に食休みも兼ねて充電していたからだ。たまたま1日の動きのなかで、夜に充電することが多かっただけなのである。

・国沢先生に感謝

今回は知らないあいだに犯罪行為をしていたアウトランダーPHEVオーナーたちのために「日産のディーラーで深夜充電するのは泥棒」といった決定的事実を出してくれた国沢先生には、心から感謝したい。

だが、自動車メーカー4社が合同で充電インフラを整えるため設立した会社により、多くの充電スタンドが普及するだろう。そちらをぜひとも利用して行きたいものだ。今後の動向やいまある充電器の利用についても、追って日産の広報に取材したいと思う。

参照元:自動車評論家 国沢光宏 公式サイト
執筆:なかの
Photo:Rocketnews24.