みなさんは「木の葉丼(このはどん)」という食べ物をご存知だろうか? 関西のどんぶり飯で、親子丼の鶏肉が薄切りのカマボコに変わったものだ。シイタケが入ることもある。
そば屋や食堂で見かけるが、親子丼や鴨南蛮などスター選手に比べると正直、地味な存在。関西人でも「知っているが食べたことがない」という人も多い。
そんな木の葉丼を、丼チェーン『なか卯』が発売したという! しかも並盛450円!! 並の牛すき丼が350円だというのに450円だと!? なんや、これどういうこっちゃねん!? ということで、早速食べてみたぞ。
・なか卯の木の葉丼
2014年4月16日より、なか卯で発売された木の葉丼。注文してみたところ、あれ、なんだか大阪の木の葉丼と見た目が違う……。それもそのはず。なか卯の木の葉丼は、カマボコではなく、ゴボウ入りのさつまあげと、油揚げを卵でとじたオリジナルのメニューなのだ。
・おあげさんに味がしみててジューシィ!
関西で見かけていた木の葉丼は、ダシがよくきいた玉子丼にカマボコが乗っている、というようなもの。優しい味だが起伏がない。とくに若者なら物足りなく感じるようなメニューだ。
一方、なか卯の木の葉丼は、まずさつま揚げでガッツリ! そして、よーくダシが染みたふっくら油揚げがいいパンチ力を持っている。さらにそこにトロットロの卵が絡むというのだから、見た目以上のボリュームと満足感があるぞ。これは豪華!
とくに、油揚げには「この、おあげさん、うどんのつゆの味がする!」と、感動してしまった。さすが、冠に「京風うどん」とついているだけのことはある!!
・しょっぱくて、しんどなってきたわ……
一口目は感激したのだが、関西出身の筆者は食べ進んでいくうちに、だんだんしんどくなってきた。関西のどんぶりにしては、さつま揚げと油揚げに醤油がききすぎなのである。少しならいいが、たくさん食べるには味が濃い。
関西の木の葉丼はもっと、こう、ダシがきいていて、まーったりとしているのになぁ。体調悪くて肉が食べられへんときとか、おじいちゃんが好きそうな味なんだけどなぁ。
・東の味が好きな人はそのままで、西の味が好きならうどんとセットで
しかし、それだと中部より東の人は「薄い」と感じるだう。聞いてみたところ、なか卯の木の葉丼は、全国で同じ味とのことだったので、全国販売するにあたり、味つけを濃い目にしたのかもしれない。また、うどんとセットで食べることを想定しての味付けとも考えられる。
なか卯の木の葉丼はいろんな意味で本場の「木の葉丼」を超越していた。東の味が好きな人ならそのままガッツリ! 西の味付けが好きな人なら、ミニ丼にしてうどんを一緒に食べるとちょうどいいだろう。
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.
▼なか卯の木の葉丼
▼ジューシーなおあげさん!
▼ゴボウ入りのさつま揚げがどっさり
▼なか卯の玉子、おいしい!!
▼けっこう醤油味が濃いので、薄味が好きな人はうどんとセットがおすすめだ