【快挙】メンバー全員ふんどし着用のロックバンド『人間椅子』がベストフンドシスト賞を獲得！ふんどしパワーで1300人を魅了

今年バンド生活25周年を迎えるロックバンド「人間椅子」が快挙を成し遂げた。四半世紀にわたる活動も十分スゴイのだが、おそらくこの先どのバンドも手にすることがないであろう、栄えある賞を獲得したのである。その賞とは、「BEST FUNDOSHIST AWARD 2013」（ベストフンドシスト賞2013）だ。

・バンド初！　ベストフンドシスト受賞！

これは、日本古来の文化であるふんどしを広く普及するために活動している、一般社団法人「日本ふんどし協会」が、ふんどし普及に貢献した者を毎年選出して授与しているものだ。バンドで受賞したのは人間椅子が初めてであり、この先もバンドが受賞することはないであろう。なにしろメンバー全員ふんどし着用、ベースボーカルの鈴木研一氏はこの25年間ずっとふんどしでステージに立ち続けているのだ。これを超えるふんどしバンドはあらわれない！　多分。

・デビュー当時をしのぐ勢い

受賞が行われた2014年1月18日は、人間椅子が東京・渋谷「o-east」でワンマンライブを行う日であった。このライブは昨年発売したアルバム『萬燈籠』の追加公演で、チケットは完売。彼らは現在、デビュー当時をしのぐ勢いでチケットセールスを伸ばしているのである。

・昨年の活躍が受賞背景に

歴史の長いバンドゆえに、古くからのファンも多い。だが、最近は若い層の支持も獲得しており、結果的に幅広いファン層を得るにいたっている。これもひとえに、昨年のロックフェスティバル「Ozzfest」に出演したことがきっかけになっているだろう。実はベストフンドシスト賞を獲得する背景にも、このフェスティバルが関係している。ふんどし協会は選出理由を次のように伝えている。

・日本ふんどし協会のコメント

「（人間椅子）メンバー全員がふんどし愛用者であり、特にベース・ボーカル担当の鈴木研一さんが、ライブ会場で魅せるふんどし姿が話題に。2013年はOzzfestJapan2013に出演して、その高い音楽性、独特の存在感が話題を呼び、さらにももいろクローバーZとコラボレーションするなど、多方面で積極的な活動をされたことを評価させて頂きました」（日本ふんどし協会コメント抜粋）

ちなみにファンからの推薦がもっとも多かったことも、受賞の後押しになったそうだ。もはや「人間椅子 = ふんどし」といって良いだろう。人間椅子仕様のふんどしが商品化されたとしても不思議ではないのだ。

・「o-east」公演はソールドアウト

なお、この日のライブは収容人員約1300人の会場が超満員に。昨年9月末に、隣の「o-west」で2日間公演をやったばかりにも関わらず、この日のライブはソールドアウト。私（記者）は過去の公演のいくつかを拝見しているが、着実に来場者が増えていると肌で感じている。この先、さらに大きな会場でライブを行う日も訪れることだろう。

・往年の名曲を連発！

この日のセットリストは、新譜の『萬燈籠』からだけではなく、懐かしいナンバーも織り交ぜる内容だった。9枚目のコンセプトアルバム『怪人二十面相』からタイトル曲の「怪人二十面相」、レーベルの倒産により一時廃盤になっていた7枚目『『頽廃芸術展』』から「九相図のスキャット」、そして残念なことに廃盤になった5枚目の『踊る一寸法師』からタイトル曲「踊る一寸法師」。古くからのファンは、これらの曲を今になって生で聞けるとは思っていなかったはず。

・猟奇の果

そしてアンコールには、今回の追加公演のタイトル「バンド生活二十五年～猟奇の果～」にもその名前の一部がある、名曲「猟奇が街にやってくる」を披露。この曲はメジャーデビュー前のミニアルバムに収録されていたもので、まさに人間椅子の原点であり、いまだに脈々と続く彼らのプレイスタイルを象徴する一曲だ。デビュー当時と変わらない、いや円熟味を増してますます研ぎ澄まされた演奏に、ファンはひたすらに酔いしれたのである。