阪急阪神第一ホテルグループで食品の偽装表示問題が発覚したことをきっかけに、全国のホテルで同様の問題が続々と判明している。冷凍保存した魚を「鮮魚」としていたり、トビウオの卵を「マスの卵」と表示するなど、偽装(誤表記と弁明している)されたメニューの範囲は多岐にわたっている。
現場ではわからなかったのか? という意見もあるようなのだが、現場では良し悪しの判断をしようがない。また残念なことだが、このようなケースはどこにでもあるし、この先もなくならないだろう。そのことについても、ムール貝の例を挙げて伝えていきたいと思う。
・キッチンは決められたことをするだけ
ホテルのキッチンはメニューや材料について把握していても、それを決めることはない。総料理長を中心とした企画部がシーズンごとのメニューを決定している。そして仕入れに関しても、会社の決定にしたがっている。だから現場は言われたことをやるだけである。それが鮮魚であろうと、冷凍の魚であろうと、決まったルセット(レシピ)の通りに調理を行うだけだ。
・サービスも決められたことを言う
キッチンだけでなく、表でサービスを行う人間も偽装表示に関しては承知していたはずだ。なぜならテーブルまで料理を運んで、「こちらが○○産の鮮魚のムニエルです」などと気取ったことを言うのだから、メニューはすべて把握している。だが、それもまた決められた説明内容を言うにすぎない。ときにはリップサービスで気の利いたことまで言ってしまうこともある。
・間違ったことを教わったか、あえて違う呼び方をする
今回の問題について、阪急阪神ホテルズは「誤表記」と釈明しているのだが、それは絶対にありえないことだ。なぜなら、先にも述べたようにメニューを決めるのは総料理長を中心とした企画部の面々である。総料理長はこの道何十年のベテランであり、食材を見分けるプロである。もしも食材を勘違いして誤表記したというのであれば、そのレストランはこの先も味に保証がもてないということになる。
何千食、何万食と作ってきた料理人が、もしも食材を間違ったとするなら、それは間違ったことを教わったか、それともあえて違う呼び方(たとえば冷凍魚でも鮮魚という)をしているかしかない。実際、阪急阪神ホテルズの調理担当者は「小さいエビ」を「芝エビ」と呼ぶと認識していたそうだ。使用していたのはバナメイエビだった。
・ムール貝とパーナ貝
残念だが、これらの偽装表記はなくならない。なぜならそれが慣習であり、今に始まったことではないからだ。記者(私)も飲食業に従事した経験があるのだが、勤めたお店では、「ムール貝」と称して「パーナ貝」を提供していた。この呼び方はそのお店だけのものではなく、他の店でもそう呼ぶと聞いている。この二種は近い貝類ではあるが、同じものではないのだ。
また「地鶏」や「ハーブ鶏」と称して普通の鶏肉を出していたこともザラだ。とくにそのお店は小さかったので、原材料費を抑えながらより魅力的な料理を提供する必要があった。このような例はどこのお店でも存在するはずである。正直に商売をしていたら、原材料費がかさむか、魅力的なメニューのないレストランになってしまう。
・そもそも卸業者から
先の貝の話は、偽装を説明するうえで非常にわかりやすい例だ。卸業者では、パーナ貝を最初からムール貝として扱っていることもある。すると、ここの商品を扱うお店は全部がムール貝を偽装していることになってしまう。またここの商品に接した若い料理人は、後々もパーナ貝のことをムール貝と呼ぶことになるだろう。このような例もあるから、偽装はなくならないのである。
余談だが、その当時使用していたパーナ貝は、貝殻の部分を爪でひっかくと薄皮のようなものがはがれた。これは貝殻のうえから薄い殻が貼ってあり、簡単にははがれないようになっていた。そしてそれをムール貝として販売していたのである。
・ごまかしはいくらでもできる
記者は何も偽装を見過ごしたり、弁護するつもりはさらさらない。それよりもむしろ、飲食店やホテル厨房の事情についてお伝えしたかった。本当に残念なことだが、飲食では規模が大きくなればなるほど、ごまかしはいくらでもきくようになってしまう。多少のごまかしがつもり積もって、今回のような問題に発展したに違いないだろう。
そんな状況で、正直に商売をしているお店には頭が下がる。原価をかけて時間と手間を惜しまず、なおかつ良心的価格で料理を提供する。そんなレストランこそ、長らく続いてもらいたいものだ。だからこそ、偽装表示をただ非難するのではなく、正直なお店を応援したい。
執筆:ちょい津田さん(佐藤)
佐藤英典
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