一般的にスイカは丸いものである。しかし、今回紹介するのはなんとハート型のスイカ。そのスイカは熊本県に住む農家・木村洋一(きむらひろいち)さんが長年の研究を経て開発したものだそうだ。でも一体なぜ、彼は誰も挑戦しないハート型のスイカを作ることになったのか? 試食も兼ねて直撃取材してみたぞ。
・誰もできないことに挑戦したい
元々、木村さんは丸いスイカを作っていたという。しかしある日、近所の人から「ハート型のスイカがあったら面白い」という助言を受け、彼の好奇心に火がついた。それから、木村さんのハート型のスイカ作りの研究が始まったという。
・試行錯誤と勉強を繰り返す日々
しかしハート型のスイカ作りは簡単ではなかった。木村さんは、毎晩深夜まで本や資料を読みあさり、スイカをハート型に仕上げるための型枠の開発、適したスイカの品種の選別、栽培方法、土壌と気温と水分管理などの研究などなど……試行錯誤は延々と繰り返された。
・ついにハートのスイカ作りに成功
いざ作ってみるも失敗ばかり。しかしやり始めた以上、途中で投げ出したくなかった。それでもめげずに、何年も何年も挑戦を続けた結果、彼が追い求めたハート型のスイカづくりは成功を収めたという。
・想像を超えるスイカの味
実際にこのスイカを口に入れると、シャクっとした歯ごたえの後にジュワ〜っと甘い果汁が口いっぱいに広がる。そしてサクサクと噛んでゴクリと飲み込めば、舌の上に芳醇(ほうじゅん)な甘さの余韻が残る。まさにこれは至高の逸品だ。
・お客様においしいものだけを
彼がここまでスイカ作りに執着したのは「お客様においしいものを食べていただきたい」そんな気持ちが彼を支え続けてきたそうだ。そして今、彼はさらなるおいしさを日々追い求め、研究と開発を絶えず続けている。
Report:世界のショウゴ
Photo:サムライエイティワン
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▼丹精こめて作ったスイカはあまりの人気に毎年売り切れになるほど
▼作業をしている木村さん
▼スイカの型枠はこちら。だが、スイカが上手に育つために設計に秘密があるらしい。もちろん教えてもらえなかった
▼スイカの育ち具合を見守る目は真剣でもあり、愛情も伝わる
▼ひとつひとつ、音を確認しながら入念なチェックを行っているそうだ
▼もちろん、農家さんの必須アイテム「糖度計」も使う