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全国、津々浦々オモシロい地名はたくさんあるが、今回訪れた『志布志』はまさにゲシュタルト崩壊寸前。開き直りっぷりはハンパではない。その名も『志布志市志布志町志布志の志布志市役所志布志支所』。よく見れば「市 → 町 → 大字(おおあざ) → 建物」……つまり、市役所を指しているが、どうして『志』が10回も並ぶ、読みにくい地名になったのか?

・『志』10連発は市町村合併が原因
1、曽於郡 / 志布志町 / 志布志というところに現在の志布志町役場がもともとあった
(曽於郡 / 志布志町 / 志布志 志布志町役場)

2、2006年に市町村合併→志布志市が誕生。曽於郡を志布志市に置き換えて表記することに
志布志市 / 志布志町 / 志布志 志布志町役場)

3、その時に志布志町役場を、志布志市役所の / 志布志支所と定めた
志布志市 / 志布志町 / 志布志 志布志市役所 / 志布志支所)

・市役所には何があるのか?
さっそく建物内部に突撃するも、ごく普通の市役所であった……。強いていえば、ココは「津波の際の避難場所」でもあり、「鹿児島県立志布志高等女学校跡」でもあるということ。また、ココは「志(こころざし)あふれるまち」らしい。

・『志あふれるまち』の由来
1315年、この地のある主人の妻と召使いが天智天皇に布を献上した。すると天智天皇は大喜び。「上からも下からも志として布を献じたことは誠に志布志である」と、礼を述べ、この地を『志布志』と呼ぶようになったそうだ。今も、この町は志あふれる町として、志高い町おこしに取り組んでいる。

・角さん助さんも訪れた町
なお、志布志在住の歴史研究家の話によると、1685年7月には水戸黄門でおなじみの角さん助さんもこの地を訪れているという。志布志とは単に名前が長いだけの町だと思い込んでいたが、実は深い歴史と由緒のある、まさに志あふれる町であった。

■今回ご紹介した場所
建物:志布志市志布志町志布志の志布志市役所志布志支所
住所:鹿児島県志布志市志布志町志布志2丁目1−1

Photo:RocketNews24

▼コチラが志布志市志布志町志布志の志布志市役所志布志支所の看板
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▼志布志市志布志町志布志の志布志市役所志布志支所だ
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▼1685年(貞享2年)7月、水戸黄門の角さん助さんも訪れている。また西郷隆盛・大久保利通もここで修行したという。
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▼今回訪れた市役所はこちら。この付近を散策した