
以前の記事で、使われなくなったアコースティックギターを、ドールハウスに再生する職人が世田谷にいるとお伝えした。「ドールハウス」と聞いて、作っているのは女性ではないかと、お考えになった人も多いのではないだろうか。実はこれらのミニチュアは、男性が作っている。それも現在64歳の初老の男性だ。
しかしながら、完成した作品はどれも繊細かつ緻密であり、「メルヘンチック」という言葉が相応しいほど、愛らしい世界観に溢れている。1つの作品が完成するまでに数カ月かかると教えて頂いたのだが、その制作過程と作るきっかけについて、作品を手がける山本ピアノサービスの山本さんにお話をうかがった。
山本さんは普段、自営業でピアノとミシンのメンテナンスサービスを行っている。元々父親がミシンの修理工を営んでおり、その家業を継いだのだ。自身は調律師であるために、ピアノの調律ならびに修理を行っている。
■高校生のときからはまっていたミニチュア模型の世界
ミニチュア模型の世界に魅了され始めたのは、高校生の頃なのだとか。その当時は、日本であまり部品や道具が流通しておらず、欲しいものは自作するしかなかった。当時の経験や考え方が今にもいかされており、本当に作りたい作品は、部品から作るこだわりを持っている。
山本さんが高校生の時分に作り上げた作品は、今でもショーケースに飾られているアップライト・ピアノだ。正直申し上げて、これが自作とは到底思えないほどの細かな作りこみがされている。鍵盤の1つひとつ、ピアノ線の1本1本にいたるまで、本物のピアノと変わらないつくりをしている(残念だが音はならない)。
作り上げてから40年以上経ってるのだが、ミニチュアピアノを見ると、そのときに彼が注いだ思い・熱意を垣間見ることができるのだ。さらにその後にミニチュア版のグランドピアノを製作(20歳頃)。こちらもあきれるほど細部にまで作りこまれている。
■東急ハンズがオープンし、ドールハウスに目覚める
彼がドールハウスに没頭するようになったのは、東急ハンズが出来てからだ。渋谷店が1978年にオープンし、その当時30歳前後だった山本さんは、それまで入手困難だった部品や道具を買い集めた。しかしその当時でも、ドールハウスについて詳しく書かれた和書はなく、洋書を紐解いて参考にしたのだという。今でも店舗設計やインテリアデザインの書物を参考にし、制作のヒントにしている。
現在制作に当たっているのは、ギターをくりぬいた美容室のドールハウス。まだ、外枠と階段、鏡台と椅子・テーブルしか出来上がっていない。だが、ここまでたどり着くのに半年を要している。完成まであとどのくらいかかるかと尋ねると、もう半年、つまり1年掛かりでの制作になるとのこと。
そうしている間でも、次の作品のアイディアが湧き、途中の作品を置き去りにして次のものに取り掛かることもしばしばあるそうだ。「集中力がいるでしょ、だから時々飽きちゃってねえ~」と、山本さんは笑う。
■実寸に置き換えても通用するように設計する
彼に言わせれば、このまま縮尺を大きくして、実物大にしても対応できるように設計しているそうだ。つまり、ただのドールハウス・ミニチュア模型ではなく、実用にも耐えるように素材にこだわり、丁寧に作りこんでいる。「見えないところで手を抜くのはいやでね。既成品でも作れるけど、それじゃ面白くないでしょ」と、自分が納得のいく姿に仕立て上げるまで、創意工夫を重ねている。
山本さんは、この先もドールハウスを作り、使われなくなったギターを再生し続ける。
余談: ちなみに余談だが、多くのギターは中古市場で買い取り、使えなくなったものとしてドールハウスにするのだが、最初に作ったギター・ドールハウスは、使えるギターを壊したそうだ。どうしても作ってみたいという誘惑に、負けてしまったようである……。
写真:Rocketnews24
▼ こちらが山本ピアノサービス
▼ 実寸で図面を書く
▼ こちらが制作中の2階建て美容室
▼ ここまで出来上がるのに概ね半年
▼ 美容室は完成していないのだが、すでに次の構想が
▼ 素材にもこだわる。こちらはトカゲの皮を張った椅子
▼ 椅子の脚には、中古のネックレスを使用
▼ テーブルは天然石
▼ マホガニーで作った階段
▼ 現在はアルミが入っている鏡台も、きちんと鏡が入る予定
▼ ペコちゃんのドールハウス、天井に注目
▼ アクリル板の裏に豆電球が入っている。最初に設計を怠ると、電球を入れることができない
▼ こちらが高校生のときに作ったアップライトピアノ
▼ 20歳頃に作ったグランドピアノ
▼ 鍵盤の1つひとつにいたるまでしっかり作られている
▼ 山本さん、無口そうに見えて話し出すと止まらない

















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