中国といえば餃子、餃子といえばラー油、ラー油といえば辛い、辛いといえば四川料理、四川料理といえば中国、中国といえばパクリ、パクリといえば中国。世界の工場として名をとどろかせた中国だが、世界のニセモノ工場(パクリ商品)としてもフル稼働中である。
そんな中国にもオリジナル(もしくはオリジナル風の商品)は存在する。先日、取材のため上海のiPhoneケース屋に立ち寄った際、いくつか「中国のオリジナル風商品」を発見した。だがしかし! その商品たちの発想は間違っていないのだが、何かがおかしいのである。
方向性がなんだかおかしいiPhoneケースを発見したのは、上海のなかでも外国人居住者が多い虹橋区の古北だ。このあたりは、お金持ち街といわれているほど富裕層が多く住む地域だ。金持ちと外国人が多いとなれば、必然的にiPhoneユーザーが多い地域となる。
店や露店で売られているケースを見てみたが、日本でもオシャレに使えるケースもたくさんあった。しかし、やはり異彩を放っていたのは中国オリジナル風のケース。店主お勧めのケースをご紹介したい。
●上海万博マスコット海宝(ハイバオ)くん
今更である。まだ1年前の話ではあるが、変化の激しい街・上海では可哀想だがすでに過去の遺物状態である。今更感とタッチの粗さから正規品でない可能性は大だが、店主お勧めの一品。確かにこんなの誰も持っていない。目立つことだけは間違いない。
●オシャレ女子必携! ミラーつきパンダちゃんケース
iPhoneカバーにゴツいパンダがくっついている。こんなかさばるもの一体誰が使うのか疑問だが、女性に聞いたところいつも持ち歩いている携帯電話にミラーがついているのは実は非常に便利だそうだ。その発想は良いのだが、異常なまでの3D感といい、粗さといい何か方向性が間違っている気がする。
●革命青年のバイブル、毛沢東語録からアップルへ
中国の革命宣伝画(プロパガンダ芸術)風のイラスト。いかにも昔の絵と言ったところだが、よく見ると革命青年が手に持っているのは中国革命の友・毛沢東語録ではなくアップル社のマークだ。確かに毛沢東語録も赤い、リンゴも本来赤い。アップル社が革命を起こしたのも事実。だがこの違和感は何だろう。どうも別の意味で革命が起きてしまっているようだ。
以上、記者が見つけた中国オリジナル風iPhoneケースだ。日本では生まれなさそうな発想である。しかし一方で、残念ながらまだまだ海外ブランドのコピー商品が売り物の大半を占めていたのも事実だ。コピー商品に打ち勝つだけの衝撃を彼らは生むことができるのだろうか? 中国のオリジナル風商品がこれからどう変化するのか気になるところである。
写真: RockteNews24.
▼海宝くんケース、こんなの持ってる人いないよ!
▼超3Dパンダちゃんケース
▼女の子に嬉しいミラーつきなのだ
▼革命青年ケース
▼iPhoneが革命をもたらしたのは確かだ!