2011年も余すところあと2カ月。ハロウィンが過ぎると、街は瞬く間にクリスマスムードへと変貌を遂げる。毎年ながらこの時期になると、どこへ行っても耳にする曲がある。ラジオや有線ではクリスマス特集が組まれ、同じ曲がヘビーローテーションでかけられるようになり、「またこの曲だ……」とウンザリすることさえあるかもしれない。今回は独断と偏見で、聞き飽きるほど街に流れているクリスマスソング10曲をお伝えしよう。
クリスマスソングといえば恋愛をテーマにしたものが多い。特に日本の歌謡曲では、ほかの物事を題材にしたものを少ないのではないだろうか。それだけ男女にとって、この時期が重要であることを象徴しているようである。また、同じ曲ばかり毎年流れるのも、それらの楽曲が秀逸だからではないだろうか。
とはいえ、「またか」と思わざるを得ないのも事実である。年に1回のこととは言え、1シーズンに10回も20回も同じ曲を聞いていたら、さすがに飽きてしまう。今年もきっと耳にするであろう曲は、以下の10曲である。
・ 「聞き飽きた」と感じさせられるクリスマスソング10
1. 「クリスマス・イブ」 (1983年)山下達郎
1988年にJR東海のCMに起用されたことで話題となり、以来クリスマスの定番曲として、20年以上愛されている。
2. 「ラスト・クリスマス」 (1984年)ワム!
イギリスの音楽グループ「ワム!」の曲。クリスマスになると再販売され、チャートインすることも珍しくない。ちなみにさまざまなアーティストがカバーしているのだが、カバーバージョンはあまり販売がふるわないようだ。
3. 「ハッピー・クリスマス」 (1971年)ジョン・レノン&オノ・ヨーコ
ソロのジョン・レノンによる代表曲の1つ。ジョンはこの曲を作ったときに「永遠に残るクリスマスソングを作りたい」と話していたそうだ。彼の考え通りに、死後40年を経てもいまだに聞かれる曲である。
4. 「恋人がサンタクロース」 (1980年)松任谷由美
松任谷由美の10枚目のアルバム『SURF&SNOW』の1曲。映画『私をスキーに連れてって』の劇中歌として使われたのだが、シングルカットされていない。この曲も多数のミュージシャンがカバーしているのだが、あまり知られていない。
5. 「クリスマスキャロルの頃には」 (1990年)稲垣潤一
1992年TBS系ドラマ『ホームワーク』の主題歌に起用された。実は稲垣氏自身は、クリスマスになると自分の曲が頻繁に流れるため、スーパーに買い物にいけないと漏らしていたことがある。
6. 「サイレント・イヴ」 (1990年)辛島美登里
こちらもTBS系ドラマ『クリスマス・イブ』の主題歌に起用されヒットした。
7. 「メリクリ」 (2004年)BoA
BoAの15枚目のシングル曲。日韓同時発売で、韓国版のタイトルも「Merry-Chri(メリクリ)」であった。
8. 「恋人たちのクリスマス」 (1994年)マライア・キャリー
マライヤのスタジオアルバム『メリー・クリスマス』のために制作された楽曲。日本だけでなく、海外でもクリスマスの定番曲として親しまれている。
9. 「いつかのメリークリスマス」 (1992年)B’z
発売当初はミニアルバム『FRIENDS』の収録曲であったが、高い人気を誇る楽曲となり、後にさまざまなバージョンが発売されることとなる。
10. 「サンタが街にやってくる」 (1934年)
ヘヴン・ギレスピー作詞、フレッド・クーツ作曲によるクリスマスのスタンダード。ジャクソン5、ブルース・スプリングスティーンによってカバーされ、原曲・カバーともにいまだに高い人気を誇る。
以上の10曲だ。このほかにも頻繁に聞く曲も少なくない。
毎年、クリスマスの曲は新たにリリースされているはずなのだが、どうやら従来の曲を凌ぐ楽曲が登場しないようだ。そのため、毎年毎年同じ曲を聞かされているような気がするのだが……。
ちなみに記者(私)は、「サンタが街にやってくる」を聞くと、訳もなくむなしくなってしまう。子どもの頃の嫌な思い出がよみがえって仕方がないからだ。さらに「あわてんぼうのサンタクロース」が耳に入ると自動的に涙が流れるので、これらの楽曲の流れる場所には近づけないのである……。
Photo:rocketnews24.