東芝は2010年6月14日、ノートパソコンの新商品として、すべてのモデルにLED液晶ディスプレイを採用した「dynabook シリーズ」6機種23モデルを6月17日より順次発売すると発表した。

新dynabook シリーズは、すべてのモデルにLED液晶ディスプレイを採用することで、蛍光管バックライトに比べて消費電力を抑え、環境負荷低減に貢献している。具体的には、咋年の夏モデルと比べて、約32%の低消費電力化を実現した。

23モデルの中で特に注目すべき機種は、CELL技術を応用した映像専用エンジン「スパーズエンジン(SpursEngine)」を搭載した「dynabook Qosmio V65」だ。CELL技術はPlayStation3の頭脳にも使われているが、複数の処理を並列に行うことで、高速処理が可能となる。

「dynabook Qosmio V65」は、SpursEngineによって、世界最速ブル―レイダビングや約490時間録画可能な「地デジ8倍録画」、さらにDVDやネット動画の映像もHD解像度に変換できるなど、デスクトップPCに迫る高いAV性能を実現した。

DVDの映像をJHD解像度にアップコンバートする独自の超解像技術「レゾリューションプラス」を搭載した機種を4機種11モデルに拡大した点も見逃せない。

SpursEngine搭載のパソコンでは、SD画質の映像をHD解像度にアップコンバートする超解像を実現していたが、今回、SpursEngine非搭載モデルでもDVDのみ超解像処理が可能になった。これにより、DVDの映像をアップコンバートし、高精細な映像で視聴することができる。

他社との差別化が図りにくいノートパソコンにおいて東芝は、同社が得意とするAV機能で他社の製品を圧倒する構えだ。東芝の作戦は、功を制するだろうか。