コンシューマー市場の中で、テレビは最近もっとも活気づいている市場のひとつだ。そんなテレビ市場では、パナソニックとソニーがそれぞれ3Dテレビで先行していたが、ついにシャープが本気を出した。
シャープは2010年5月31日、ザ・プリンス パークタワー東京において、報道関係者向けに新製品発表会を開催した。今回発表された新製品は、4原色技術を採用した3D対応の液晶テレビ「AQUOS クアトロン 3D」LVシリーズ4機種に加え、2D映像を色鮮やかに表現する高画質モデル「AQUOS クアトロン」LXシリーズ4機種、XFシリーズ2機種も合わせて発売する。3D映像も2D映像も、4原色技術で豊かな色表現ができる充実のラインナップだ。
新製品の最大の特長は、独自のUV2A技術をベースに、「赤・緑・青」の3原色に、新たに「黄色」を加えた4原色により豊かな色表現力だ。従来の3原色では表現が難しかった黄色や金色、エメラルドグリーンなどを色鮮やかに再現でき、3Dでも2Dでも高品位な映像を実現した。
目玉商品となる3Dに対応した「AQUOS クアトロン 3D」LVシリーズは、色鮮やかな映像の実現に加え、光の利用効率が高く、3原色液晶パネルに比べて約1.8倍明るい、迫力ある3D映像を楽しむことができる。さらに、同社独自の液晶高速駆動「FRED技術」と、目の残像感を低減する「スキャニングLEDバックライト技術」の融合により、クロストークが極めて少ない臨場感ある3D映像を再現する。
ついにシャープの3Dテレビの全貌が明らかになった。「AQUOS クアトロン 3D」は、3Dテレビとしては後発となるが、4原色は他社の3Dテレビにない技術であり、クロストークが少ない3D映像も魅力がある。果たして、「液晶のシャープ」から「3Dのシャープ」と言われるようになるだろうか。
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