大画面テレビ市場の拡大にともない、迫力ある映像にあわせて高音質のホームシアターで視聴を楽しむスタイルが一般的になってきている。なかでも、パナソニックのラックシアターは簡単設置や省スペース性により、ホームシアターを手軽に楽しめる製品として、ホームシアター市場の裾野を広げる役割を担ってきた。

今や映画、音楽だけではなく、ドラマやスポーツ、ニュースなど、さまざまなテレビ番組の視聴シーンでホームシアターが使われる機会が増えてきている。しかしながら、ライフスタイルや価値観の多様化とともに、迫力ある高音質は楽しみたいもののインテリアに合わせた自分の好きなデザインのテレビラックを使いたいというユーザーもいる。

そういう背景を踏まえ、パナソニックは2010年5月6日、奥行き58mmのスリムなボディにアンプ、スピーカー、サブウーハーを内蔵した一体デザインの「シアターバー」として、推奨ビエラサイズが50~42V型の「SC-HTB50-K」と、42~32V型の「SC-HTB10-K」の2機種を6月11日より発売すると発表した。価格は、いずれもオープンプライス。

今回発表されたシアターバーで注目すべき技術は、「振動キラー」サブウーハーと「竹繊維」を採用した振動板の2点だ。

「振動キラー」サブウーハーと呼ばれるサブウーハーは、2つのウーハーを前後に対抗配置することで、振動を大幅に低減し、階下や隣室への振動伝達を抑えながらも、歪みの少ないクリアな重低音を再生することに成功した。

フロントスピーカーユニットの振動板には、強靭でしなやかな竹繊維を採用している。竹繊維表面をミクロフィブリル化(羽毛化)することにより、振動板に利用することが可能になった。信号に対し忠実に振動するこの素材の採用により、音の立ち上がりに優れ、高域も伸びるクリアな音の再生を実現できたわけだ。

3Dテレビで一歩先を行くパナソニックは、シアターバーでも一歩先を見据えているのかもしれない。