漫画やドラマの中では結構ありがちな「別れさせ屋」や「復縁屋」。実際にも存在するようである。現実だといくらかかって、どんなことをしてくれるのだろうか。復縁支援をやっている探偵会社さん5社に、「3年前に別れた相手(相手の名前と会社名しかわからない)の復縁工作をお願いしたい」という設定で電話インタビューしてみた。
■探偵会社A
記者:「いくらくらいでお願いできるのでしょうか」
探偵会社A:「そうですね…。身辺調査だけなら、大体20万くらいでしょうか。それから復縁工作をするとなると、40万くらいになりますね」
記者:「どんなことをして頂けるのでしょうか?」
探偵会社A:「相手の方にパートナーがいらっしゃる場合ですと、難しくなります。いらっしゃらない場合ですと、サークルや飲み屋などで再会させる。もしくはプレゼントを返したいという理由で会わせてみる、とかでしょうか」
記者:「ありがとうございました。考えさせて下さい」
■探偵会社B
記者:「いくらくらいでお願いできるのでしょうか」
探偵会社B:「調査費用75万、成功報酬30万です」
記者:「どんなことをして頂けるのでしょうか?」
探偵会社B:「詳しい話は弊社におこし頂かないとお話しできないんですよ。ご予約されますか?」
記者:「いえ、ちょっと考えさせて下さい。ありがとうございました」
■探偵会社C
記者:「いくらくらいでお願いできるのでしょうか」
探偵会社C:「Aコースになりますので、2~3ヶ月かかるものになります。費用は100万、成功報酬は50万程ですね」
記者:「どんなことをして頂けるのでしょうか?」
探偵会社C:「そうですね。現状のお相手の方が結婚されていらっしゃった場合は無理です。パートナーがいらっしゃらない場合ですと、3年間の空白期間のお相手の気持ちを調査することから始めます。弊社工作員が友人になり、今のお気持ちを確かめてから、どのようなアプローチができるか考えさせて頂く形になります」
記者:「わかりました。ありがとうございました。ちょっと考えさせて下さい」
■探偵会社D
記者:「いくらくらいでお願いできるのでしょうか」
探偵会社D:「過去のケースから考えますと、150万ほどでしょうか。勿論、相談者様の払えるところまでの調査しかしないという形もできます」
記者:「どんなことをして頂けるのでしょうか?」
探偵会社D:「まず、調査をして住所やパートナーの有無を調べさせて頂いて、そこから相談者さまに判断して頂く形になりますね。途中でお気持ちが変わることもありますので、住所だけ知って満足される場合もあると思います。なぜ別れたのか。そこをハッキリさせてからの方がよろしいかと思いますね」
記者:「ご丁寧にありがとうございます。考えさせて下さい」
■探偵会社E
記者:「いくらくらいでお願いできるのでしょうか」
探偵会社E:「LEVEL2になりますので、総額160万は見て頂く形になります」
記者:「どんなことをして頂けるのでしょうか?」
探偵会社E:「そこは弊社独自のデータベースを駆使して行う形になります。成功率は大体7割から8割になりますので、ご安心下さいませ」
記者:「わかりました。ありがとうございました」
会社によってまちまちだったが、平均して120万程度はかかるようである。金銭的に余裕が無いと難しそうだ。また、親身になってくれるところもあればビジネスライクなところもあり、かなり探偵会社さんによって違いがあった。
これを読んでこの金額が安いと思われた方、頼みたいと思われた方、かなり要注意である。安易に依頼をしてはいけない。それは、例え120万払ったとしても、探偵社は復縁できる保証まではしてくれないからである。たまたま今回は探偵業の届出をしているところだったが、「別れさせ屋」や「復縁屋」は届出をしていなくても請け負える。つまり悪徳業者の可能性が低くないのだ。お金だけ受け取ってトンズラしてしまうところも少なくない。
そうなったら警察に被害届を出したり、日本消費者センターに問い合わせたりしてもお金が戻ってくるとは限らない。相手の気持ちを取り戻したい気持ちはわかる。誰しも一度は経験するものだろう。だが、人に依頼してまで取り戻して、本当に幸せだろうか。もし相手がそれを知ったらどう思うだろうか。逆に、自分がされたらどう思うか。依頼するのは自由だ。だが、よく考えてから依頼した方がいいだろう。
記者:藤岡あかね