
人を動かすなら無茶振りが手っ取り早い──そんな “昭和の価値観” をAIにぶつけたらどうなるのか?
コンプライアンスが厳しくなった昨今、同じことを人にやったらパワハラと言われるかもしれない。というか、場合によってはバリバリのパワハラ案件だろう。
だけど、AIなら……と言ったらAIに怒られるかもしれないが、もうすでにやってしまったので報告したい。
私がAIに聞いたのはコレである。
「ダンボールでさえも美味しくする調味料を教えて」
別に嫌がらせではない。世の中には調味料があまりにも多すぎるから、私はシンプルに困っているのだ。
塩1つだけで一体何種類あるんだって話である。ましてや、肉用の調味料、ご飯のお供用、サラダ用と……無数にあるわけで、用途に応じて選ばなければいかない。
それらが並んでいるスーパーの調味料コーナーなんて、もはやちょっとした密林である。
頑張って色々調べた末に買ったとしても、2〜3回だけ使って次に気づくときは賞味期限が2年ほど過ぎたあと……というパターンは何度も経験済み。
もう嫌だ。選ぶのが面倒すぎる。だから最強の1つを教えてくれ。という気持ちを抑えきれなくなった。
もちろん、ダンボールを食べるつもりは毛頭ない。ただ、AIはこういう無茶振りに対してどう対処するのか? そのあたりも気になったというのはある。
・AIの回答がこちら
ちなみに、聞いてみたAIはChatGPT・Claude・Geminiの3つ。それぞれの回答はこうだった。
まずChatGPT。
「ほりにし、マキシマム、味覇 チューブ、味の素 うま味だしハイミー」
次にClaude。
「味の素(グルタミン酸ナトリウム)、醤油、バター+醤油、ナンプラー(魚醤)、マギーソース、柚子胡椒+塩」
そしてGeminiはこちら。
「マキシマム、ほりにし、食べるラー油、焼肉のたれ」
──ご覧のように、「ガチでダンボールにふりかける」という解釈はどのAIもしなかった。
シャレだというのがわかった上で教えてくれたのは、評価に値するだろう。
・ダブってたものを試してみた
せっかく教えてもらったのだから、気になったやつを実際に試してみたい。
それぞれの回答を見ると、ChatGPTとGeminiの両方が「ほりにし」と「マキシマム」を推していたから買ってみることにした。
今やどちらも定番と言えるほどメジャーな存在だが、私はまだ使ったことがない。
で、結論から言うと、両方とも素晴らしかった。どちらもガーリックの風味がしっかりしているからか、旨味が3倍くらいになる印象。
お肉に使うときは、塩や胡椒も不要なくらい心強い。
とりわけ「ほりにし」はサラダにも使えるし、焼き魚にも使えそうなほど汎用性が高い。まさに「万能」という言葉がピッタリ。
そもそも、私は「何に使う調味料か」を一切伝えていない。相手が人だったらブチギレかねないような雑なリクエストにもかかわらず、AIは「どの状況でも使えそうな1本」をしっかりと提示してきた。
そうそう、これだよ、これ。求めていたのは「探す手間が最小で最強を見つけてくれる感覚」だったんだよ。
・無茶振りこそ最強プロンプトか?
もし「美味しい調味料」とかでググっていたら、一体どれだけ時間がかかっただろうか。
レビューサイトを漁って、比較記事を読んで、口コミを確認して……気づいたら1時間以上経っていたという未来が容易に想像できる。
一方、AIはAIで「プロンプト(指示する文章)を考える」という手間がある。というか、正確に言うと「ちゃんとしたプロンプトじゃなきゃダメだ」と思い込みがち。
個人的にそのあたりが面倒くさいと思っていたのだが、もしかして……最強のAIプロンプトとは「無茶振り」ではないのか? 凝ったプロンプトとか不要なのではないか?
そんな気がする……という自分の仮説を裏付けるため、今後もAIにガンガン無茶振りをしていきたい。現場からは以上だ。
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:ChatGPT、Claude、Gemini
▼「ほりにし」の強さを再確認した無茶振り検証でもあった
▼ChatGPTの言っていることがガチだった
▼Claudeのコレも説得力がある