皆さんは集めているだろうか。2025年から大ブームとなった立体シール。

私(高木)もブームをきっかけにシールファンとなった一人で、クーリアの『ボンボンドロップシール』を中心に熱心に収集をしていた。

──ところが、である。2026年5月に入って、シールを集めるのをピタリと止めてしまった。理由はたったひとつ。それは……

疲れ切ってしまったから。


・目当てのシールは手に入らない

正直に言うと、欲しいシールはまだまだたくさんある。

ボンボンドロップシールはもちろんのこと、大好きなパンダのシール、サンリオで一番推している『ポムポムプリン』のシール、公式SNSで見かけた新商品だって欲しい。

だが……どれもこれも手に入らないのだ。

ボンボンドロップに限って言えば、公式は「2.5倍に増産した」と発表をしている。「それなら買えるはず」と思うかもしれないが、現実はそう甘くない。

事情を説明しよう。


・一瞬で消え去るシールの在庫

出不精な私は、主にオンラインでシールを購入していた。具体的にはAmazonや楽天市場、メーカー・小売店の公式オンラインショップなどが主戦場だ。

以前までは、時々チェックするだけでお目当てのシールを買えた。完売までは5分程度の時間があり(冷静に考えるとそれも短いのだが)、ポイントを使ったり取捨選択をしたりと余裕があった。

しかし、SNS上に「速報系アカウント」が乱立してからは状況が変わった。

速報系アカウントとは、その名の通り “人気シールが出品されると即座に通知を出すアカウント” で、彼らがポストすると数万人のフォロワーが一斉に販売ページへ殺到。ものの数秒で在庫が消える。

つまり速報を見てアクセスしてももう遅い。欲しいシールがあるなら、心当たりのショップを定期的にパトロールして先回りするしかないのだ。


……いやいやいや、常識的に考えて無理に決まっているだろう。

私自身はフリーライターで比較的自由な時間があるのだが、それでも四六時中オンラインショップに張り付くほど暇ではない。


なお、実店舗も似たような状況。1秒勝負ではないにせよ 5分で完売はザラだ。

何店舗もハシゴしたり、在庫補充まで何時間も店に居座ったりと、生活のすべてをシールに捧げる覚悟がなければ お目当てのシールを買うことはできないのだ。そんなの意味がわからないよ!


・注文できても届かないケースも

これらのハードルを乗り越えて購入できたとしても、まだ安心はできない。というのも、納期通りにシールが入荷されないケースが増えているらしいのだ。


困るのは、オンラインショップで「予約」や「入荷見込み」で販売されているもの。激戦を勝ち抜いて注文したのに、何ヶ月待っても届かなかったり、ひどい時は店側からキャンセルをされたりする場合もあるのだ。

具体名は伏せるが、私自身も注文した商品が届かなかった経験がある。ショップが悪いわけではないが、苦労して手に入れた分 落胆は大きい。


・フリマは模造品との闘い

オンラインでも実店舗でも買えなくなった私が頼ったのは、ここだけの話、フリマアプリだった。

転売品を買うのは癪(しゃく)だが、良心的な価格のものなら定価+送料程度。まぁ許容範囲だと思って利用していた。


ところが、最近のフリマアプリでは模造品が増えている。天下のディズニーキャラクター系シールですら偽物が出回る始末だ。

以前たまごっちのボンボンドロップシールの偽物を掴まされたことがあるが、模造品は巧妙で出品者も悪質。サンプル写真だけでは判別がつかない場合も多い。

安いものはリスクが高く、高額だからといって安全とも限らない。結果として、私の中では「フリマは使わないほうが無難」という結論に至った。


・新商品の発表に心折れる

最後に心が折れたのは公式からのニュースがきっかけだった。

お目当てのシールがほとんど手に入らなくなってしばらく経った頃、各メーカーから一斉に新商品が発表された。

数十種類の商品がリリースされるという、本来なら喜ぶべきニュース。しかしその時の筆者の胸に湧いたのは、


「旧作の製造が止まるかも」
「新作もどうせ買えない」
「もう疲れた」


という気持ち。心がポキッと音をたてたような気がした。

それ以来シールを探す気力は消え、シール関連のニュースを見ると なんだか悲しい気分が湧きおこるようになってしまった。


・いったん距離を置くという選択

最近シール収集を止めてしまった人の中には、きっと同じような心の折れを経験した人もいるだろう。さらに言えば、長く集めてきた人ほど 複雑な気持ちを抱えているのだろう。

私自身はいったんシール収集を休み、また無理なく買える日が来たらゆっくりコレクションを再開しようと思っている。

その時は売り場いっぱいに並ぶシールの中から、時間をかけて選べたら嬉しいな。

執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.