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霊長類最強「マーク・ケアー」とは何だったのか? 映画『スマッシング・マシーン』で藤田和之に敗れた男の裏側を見た

約1時間前

20世紀の終わりが見えて来た1990年代後半。世は空前の「総合格闘技ブーム」の前夜であった。その中で “霊長類最強” と称されていたのが「マーク・ケアー」である。

そのマーク・ケアーの実話をもとにした映画『スマッシング・マシーン』が2026年5月15日から劇場公開される。この記事ではプロレス好き、格闘技好きである記者が一足先に同作を鑑賞した感想をお伝えしたい。

・総合格闘技ブーム

総合格闘技が日本で最も盛り上がっていたのは、おそらく2003年頃であろう。何しろ大晦日に民放3局が「PRIDE男祭り」「Dynamite!!」「INOKI BOM-BA-YE」を放映していたのだ。

その6年前の1997年に「PRIDE」が初開催されており、メインカードは高田延彦 vs ヒクソン・グレイシー。プロレス最強説を信じて疑っていなかった当時の私は、高田の敗戦に灰のようになっていた。

その後「プロレスと総合格闘技は違うんだな」とイヤでもわかって来たが、その中で「霊長類最強」と呼ばれていたのが、当時は無敗を誇った「マーク・ケアー」である。

・霊長類最強

マーク・ケアーの後には「エメリヤーエンコ・ヒョードル」も霊長類最強と称されていたが、筋骨の鎧を身にまとったようなマーク・ケアーは見た目だけで抜群の説得力があった。

おそらく格闘技ファン的には、アレクサンドル・カレリンも含めたこの3人が「三大霊長類最強男子」ではなかろうか? なお、霊長類最強女子は吉田沙保里さん一択だ。

・藤田に負けた男

さて、プロレスファン的にそのマーク・ケアーは「藤田和之に負けた相手」というイメージしかない。霊長類最強の男にプロレスラーの藤田が勝ったのだ。それまで日陰に追いやられていたプロレスファンが狂喜乱舞したのも当然であろう。

これがプロレスなら負けたマーク・ケアーの新章が始まるところだが、そうはならないのが総合格闘技の宿命(さだめ)。無敗を手放してしまったマーク・ケアーは、静かに総合格闘技のメインストリームから姿を消した。

正直な話、その後マーク・ケアーに興味を持つこともなければ持つ機会も無かった。……が、映画『スマッシング・マシーン』では、当時のケアーを取り巻く状況や心境などが詳細に明かされていた。

・ロック様、熱演

無敗から最上級の高揚を得る一方で、無敗のプレッシャーに追いつめられるケアー。やがて鎮痛剤中毒になってしまったケアーと恋人のドーン、そして親友の「マーク・コールマン」を中心に物語が進んでいく。

マーク・ケアーを演じるのは我らが “ロック様” こと「ドウェイン・ジョンソン」で、いい意味でロック様っぽくない! 体つき・表情・特に髪の質感はザ・ロックではなく完全にマーク・ケアーであった。

また恋人のドーンを演じるエミリー・ブラントも悪い意味ではなく “一般女性” に成り切っていた点はプロと言うしかない。役柄的にややイラつくポイントも多かったが、それも実話ならではなのだろう。

先述のようにプロレス側からしかマーク・ケアーを見たことが無かったが、映画『スマッシング・マシーン』はそんな私でもグッと来るものがあった。あの頃、プロレスや総合格闘技に熱中した方ならばきっと高確率で同作を楽しめるハズだ。

というわけで、映画『スマッシング・マシーン』が2026年5月15日公開される。なお、同じ「A24」が手掛けた「アイアンクロー(2023年公開)」も名作なので、まだの人には猛烈プッシュでオススメしたい。

参考リンク:映画「スマッシング・マシーン」
執筆:P.K.サンジュン
Photo:©2025 Real Hero Rights LLC

▼ちなみに「バス・ルッテン」も似てた。

▼予告編はこちら。

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