数年前までタピオカブームだったが、それも過ぎ去り、いま若者の間でトレンドとなっているのが麻辣湯(マーラータン)である。

ロケットニュースでも過去に何度かチェーン店が出す「麻辣湯」メニューなどを紹介しているが、私は麻辣湯専門店に行ったことがない。

若者がいつも並んでいる麻辣湯の店に初めて行ってみたのだが……、これって注文難しくない? 思った以上に独特の文化に戸惑いまくることになった。

・七宝麻辣湯というチェーン店へ

今回、私が訪れたのは「七宝麻辣湯(チーパオマーラータン)」というチェーン店の新宿南店。東京都を中心に全国に約60店舗ほど出店しているようだ。

麻辣湯の店は多々あるが、ガチ中華っぽい店だとめちゃくちゃ辛そうなイメージがあるので、味が日本向けになってそうなチェーン店を選んだ次第である。

店に到着してびっくりしたのが行列のすさまじさ。平日の20時ごろだったが、10人以上並んでいるではないか。麻辣湯ブームだとは聞いていたけど、この光景は予想以上だ。

しかも並んでいるのは20代くらいの若い女性客がほとんどで、1割がカップル。男性のソロ客はほぼいない。そして、並んでいる人の中で明らかに私(40代)が最年長だった。

スイーツ店が若い女性客だらけになるなら分かる。でも、麻辣湯って、言うたらラーメンの親戚みたいなもんなわけで、しかも辛い食べ物なのに、女性だらけになるのはなぜなのか……?


・システムが複雑

で、並びながら店内の様子や看板を見ていて分かったのだが、麻辣湯は普通のラーメン店などとは注文システムがまったく違うということ。

むしろ近いのはスタバとかタピオカ店、いや……サブウェイのようなのだ。



まず、麻辣湯のベースになっているのがスープ+春雨で620円


これに野菜など好きな具材を自分で選んでいく。種類に関係なく、1g=3.1円となるらしい。


さらに、スープの辛さ(0辛〜10辛)や、肉類などの後乗せトッピング(1種150円)スープのアレンジ(+150円)などを指定して、オリジナルの一杯が出来上がる……という感じである。


アレンジ要素がめちゃくちゃ多い。「ラーメン並み1杯で!」みたいな感じで注文できるわけじゃないわけね。頭の中でいろいろシミュレーションしつつ待機した。


・具材選びのバリエーションがヤバすぎる

行列に並ぶこと約30分ほどでようやく席に通された。

お店に入るとまず店員さんが「当店のご利用は初めてですか?」と質問してくれて、上記の注文システムを教えてくれて、具材を入れる用のボウルとトングを渡される。


で、驚くべきは選べる具材の多さである。まるでサラダバーかバイキングのようで、その数なんと50種類以上! 店員さんが後から後から補充していくのが見えたので、野菜類は新鮮そうだ。


白菜やほうれん草などの葉物野菜からプチトマト、パプリカ、きのこ類といった野菜はもちろんのこと……。


揚げパンに厚焼き卵!


湯葉!


ちくわぶに似てるブンモジャとかいう未知の食材!


競艇のターンマークにそっくりな魚卵団子!


しゅうまいにワンタンに、なぜかごま団子まで!


と、あまりにも多種多様すぎるトッピングが目白押しなのである。さらに、棚には並んでいない後のせトッピング(各150円)もあるわけで……。


1杯1000円程度にするには、基本の麺&スープが(620円)なので、具材(1g=3.1円)はだいたい100gちょっとぐらいか……。

予算オーバーしないよう具材が何gか途中で量れるようになっているのだが、餃子やソーセージ系を入れると一気に重くなるので難しい! 


最終的に私が選んだのはこんな感じ。野菜中心に、点心系をいくつかチョイスした。


最後に重さを量って、スープの辛さやアレンジ、麺の太さを指定。今回はスープの辛さ1、極薬膳アレンジ(+150円)で、麺を太帯春雨に。追加でウーロン茶(300円)も注文。


好奇心に抗えずごま団子を入れた結果、具材は200gになってしまったよう。むずかしい!


ドリンクもあわせて合計金額は1730円! ちょっと会計の瞬間はドキドキしますね。


・出来上がったオリジナル麻辣湯は……

会計は先払いで、支払いが終わったら、席で麻辣湯が出来上がるまで待つ。自分が頼んだ具材を全部いっしょくたに煮込んで出てくるのかな〜などとぼんやり思っていた。


しばらく待って出てきた麻辣湯は……


盛り付けが綺麗で美味しそう!


具材もぜんぶまとめて煮込んだ感じではなく、それぞれほどよく火を通してある印象。え、なんか思ったより映えてるし、美味しそうなんですけど!

さっそく食べてみると……まず、太帯春雨がまじでデカ太い! 普通の春雨と全然ちがって、ムッチンムッチンした噛み応えが半端じゃない。噛むのも飲み込むのも一苦労。言い方は悪いけどお年寄りには危険で食べさせられない。


極薬膳をプラスした麻辣スープは、1辛でもけっこうスパイシー! 「極薬膳」というだけあって、漢方薬みたいな苦味のある独特の風味が加わって、体の芯からあったまるような味わいに。ちょっとクセがあるけど、スパイス好きにはおすすめかも。


謎の食材「ブンモジャ」は、白玉のちくわぶみたいな感じで、モチモチしてかなり好み。トッポギとちくわぶの親戚だな。


ちなみに、卓上には黒酢、花椒油、にんにく、しょうがなどの味変用の調味料も置いてある!

元のスープが複雑な味わいなのであんまり出番がなかったけど、黒酢を入れたら辛味がまろやかになって、酸味も加わって最後まで美味しく食べられた!


なお、気になって取ったごま団子は、正真正銘の甘いごま団子でした。最後にデザート感覚で食べると美味しい。意外とスープにごま団子の味わいが負けてない! アリだわ。


・若い女子に人気なの、納得しかない

実際に食べてみると、ヘルシーにもジャンクにもできるアレンジの奥深さ、飽きさせない具材の多さで、若い女子にウケるのも納得だった。

とくに、太い春雨のモチモチ感とか、トッピングの餃子とかブンモジャとかモッツァレラチーズとか、モチっとした食感の食材が豊富にそろっているところに、モチモチ好きの女子のハートをくすぐる部分がある!


辛さもあって、これは中毒性が高いわ。自分だけの美味しい一杯を追求するために、2日連続で通ってしまいそう。


ちなみに海外の料理とか未知の味を好むのは女性の方が多くて、男性は料理に関しては定番を好む傾向がある……というのはよく聞く話である。

自分でカスタムできる楽しさ、未知の味わい、辛さともちもち食感……たしかにこれは女性が好きそうな要素が多い料理だ。麻辣湯ブーム、納得!

注文を難しいと思わずに、選べる楽しさがあると思ってチャレンジしてみるといいと思う。辛味が苦手な人は、辛さがまったくないスープも選べるしね。


参考リンク:七宝麻辣湯
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.

▼具材の中では、翡翠餃子が美味しかった……! 次はチーズ系を入れようかな