育休を取る男性が増えているらしい。なんでも2024年度の男性育休取得率は40.5%で、過去最高を記録しているのだそう。

──だが、世間で語られるのは子どもや母親から見てのメリットばかり。育休を取った男性自身にとってはどんなメリットがあるのだろうか?

気になったので、実際に約半年間の育休を取得した我が夫に話を聞いてみた。

・半年間の「産後パパ育休」を取得

前提として、筆者が第一子を出産したのは2024年12月。1週間ほど入院をして、その後は2ヵ月ほど里帰りをした。(里帰り先は義実家だったので 夫も一緒に滞在してもらいました)

一般企業の会社員である夫が育休を取得したのは、約半年間。「産後パパ育休」という制度により、通しではなく分割しながら休みを取ってもらった。

具体的なスケジュールは、出産直後の1〜2月に2週間✕2回、5ヵ月後の5月から3ヵ月間、11ヵ月後の11月から2ヵ月間。こんな不規則な休み方ができるなんて、最近の制度の柔軟さに驚いた記憶だ。


・母親から見たメリット

まずは簡単に、母親・妻である筆者から感じた「男性に育休を取得してもらうメリット」をお伝えすると……

・育児の相談をできる人が一番身近にいる心強さ
・臨機応変に育児の分担を変更できる柔軟
・泊まりがけや丸一日でも、夫に子どもを任せて外出できるフットワーク
・家族ワンチームとしての絆の深まり
・育児の楽しさや難しさを雑談としてコミュニケーションできる

といったところだろうか。


筆者自身が育休制度から外れたフリーランスのため、取材へ出かける際に丸一日子どもを預かってもらえるという点は非常に心強かった。(もちろん、その日の夫の予定にもよるのだが)

また子どもという共通の話題を通して、夫婦の会話にひとつバリエーションが増えたのも嬉しかった。辛いことがあっても夫に話して「あるある」と共感してもらえたら、笑い話に昇華できるのだ。


・育休を取得した男性の意見

さて。ここからは本題に入り、育休を取得した夫自身に話を聞いてみた。なるべくそのままのニュアンスでお伝えするため、会話形式で書かせてもらおう。


──まずはね、育休をとったことでKくん(夫)自身にとってなにが一番メリットだと感じた?


「う~ん……子どもの人生の中で一番成長する瞬間を近くで見れたってことかなぁ。

赤ちゃんの頃ってとにかくニコニコ、モチモチしてて、たぶん子どもが純粋に一番可愛い時期のひとつやん。それを長期間、時間に追われることなくゆっくり見れたのは幸せだったと思うわ」


──他の家庭がどうなのかはわかんないけど、少なくともうちの子はお父さんもお母さんも同じぐらい大好きで、顔を見るだけで喜ぶよね。


「そうだね。子どもと接する時間がもっと少なかったら、もしかしたらこんなに懐いてはもらえなかったかも」

──他にはなにか良かったことはある?


「半年間ですっかり慣れてるから、育児に関するいろんなハードルが低くなったよね。

例えば育休を取ってなかったら、ある日突然妻から『この日用事あるから子ども見てもらえる?』なんて聞かれたら、めっちゃ面倒だし不安だと思うんよね。でも、今の俺は別になんとも思わないもんなぁ」


──確かに頼む側としても、お願いするにあたってマニュアルとか離乳食とか用意せず「じゃ、よろしく!」って一言で頼めるのは助かるよ。


「あとは逆に、自分自身が一人で出かけたい時でも、妻に対して後ろめたさを感じずに済むのもいいよね。『俺もこの間見たし、今日はお願い』って、遠慮せず対等に頼めるのは気が楽だな」


──去年は新しいバイクを買ったから、週末よくツーリングに行ってたよね。あれ、仮に私がずっとワンオペで見てたなら快く送り出せなかったと思う!

「あと、余談っぽいけど……自分の労力以上に妻に感謝してもらえるのも、メリットといえばメリットかも。小さいことでも何かやったら「ありがとう」って言ってもらえるのは嬉しいし。

それに、育児に参加すれば妻の機嫌も悪くならないから、シンプルに暮らしやすいよね」


──あはは。確かに私、おかげさまで毎日ご機嫌かも。最後に……ぶっちゃけ、育休を取ったデメリットはある?


ないねぇ。オレの場合は会社も上司も理解があったから、仕事の手は止まったけど何の問題もなかったよ。本当にいいことしかなかった!


・時代は良い方向へ進んでいる!?

いかがだっただろうか。以上が夫から聞いた話だ。

筆者自身もまさか夫の口から「育休を取ったデメリットはなかった」なんて言葉が出るとは思っていなかったため、話を聞きながら驚いた。そして同時に、この1年間ふたりで乗り越えたさまざまな困難と子どもの成長を思い出し、ちょっとだけ目頭が熱くなった次第。

夫婦共働きが当たり前となりつつある現代。待機児童や時短問題などまだまだ課題は残っているが、時代は少しずつ良い方向へ進んでいるのではないかと思う。

育児って大変なことも多いけど、夫婦で力を合わせれば想像以上に面白い。男性の育休取得が増えているとはいえまだまだ40%。今後、育児を楽しめるお父さんがもっともっと増えてくれると嬉しいな!

参考リンク:厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査」結果
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.