つけ麺でおなじみのチェーン店『三田製麺所』が今季、初となる福袋(福箱)を発売した。三田製麺所はチェーン店ながら、かなりハイレベルなつけ麺を食わせる店であると思う。ただ1つだけ難があるとすれば、それは「店舗数が少ない」こと

三田製麺所の2026福袋のメインは「麺類1杯につき1枚だけ使える500円券」らしい。私の生活圏内には三田製麺所がない……しかしながら、私が美容院へ行くため月イチで通う中野には、三田製麺所がある。

「美容院へ行くたびに三田製麺所へ寄れば、割引券を使い切れる」。そう踏んだ私は、三田製麺所の福袋を購入することにした。それがあのような結末を迎えるとは、このとき誰が想像し得ただろう……?

・予約ハード問題

調べたところ、三田製麺所の福袋は「店頭予約&店頭受け取りのみ」。しかも同一店舗で予約と受け取りをする必要があり、つまり入手するには店舗へ2度出向く必要がある。

私は中野の美容院に通っているものの、自宅から中野はそれほど近いわけではない。よって自宅から “しいていえば近い” 店舗がある八幡山へやってきた。私がこの街を訪れるのは人生初。

11月24日から受付開始の新春福箱(税込4000円)。350セット限定とのことで心配していたが、12月6日時点でまだ在庫はあるようだった。用紙に住所・氏名などを記入し予約完了! と思いきや……


・支払いは前払いで現金のみ
・受取日を指定すること


を求められた。


三田製麺所で飲食をした場合の支払いは各種キャッシュレス決済が利用可能。しかし福袋に関してのみ現金限定らしく、ギリ足りたけど焦った。また福袋の受け取り期間は12月26日〜1月20日と長めなのだが、「何月何日に受け取りに来るか、今決めてほしい」と言われたのも焦った。

12月6日時点で年末の正確な予定が分からなかった私は「なるべく早めに来る」ということでご容赦いただけたが、比較的ハードモードな福袋購入プロセスと言わざるをえない。


・そして年末……

かくして12月26日、私は人生2度目の八幡山へやってきた。

ちなみに駅から三田製麺所までは地味に5分くらいかかり、師走の寒さが身にしみた。おそらくこの街へ来ることは、もう2度とないかもしれないな〜。

持ち帰った福箱。松坂牛でも入っていそうな面構え。

これほど外観が立派な福袋も珍しい。期待ふくらむ中身はこちら。

封筒とどんぶり……もとい、以下の3点である。


・三田製麺所オリジナル丼
・MITA VIP CARD
・新春プレミアム割引券 3,000円分(500円割引券×6枚)


まず丼。見た目は荘厳で高級感あふれる感じだが、実はプラスチック製でメチャメチャ軽い。ラーメン用の丼より浅く、色々な用途に使えそう。何より三田製麺所ファンにはたまらない一皿と言える。


・通うほどお得なブラックカード

で、封筒の中身。

このカッコイイやつは「MITA VIP CARD」といって、店舗で提示すると麺類1杯につき【ライス(小)・唐揚げ1個・黒ウーロン茶1杯・チャーシュー1枚・味玉1個・ねぎトッピング・のりトッピング・バラ海苔トッピング】の中からいずれか1つが無料でもらえるというもの。

有効期限は2026年6月30日までの半年間ではあるが、使用回数は無制限。おまけに同行者もサービスが受けられるという神仕様だ。三田製麺ヘビーユーザーならコレだけで元が取れる可能性も全然ある。

そしてメインの「500円割引券×6枚」。麺類1杯につき1枚利用でき、こちらも期限は2026年6月30日まで。私が中野の美容院へ行くたびに利用すれば、ちょうど半年で使い切れる計算だ。カードと併用すれば、かなり優雅なつけ麺ランチが食べられるだろう。


と、思ったのに……!



「発行した店舗でのみご利用いただけます」……?


・おい待て聞いてねぇ

慌てて店舗へ確認の電話を入れたところ、この割引券はガチで「発行店舗でしか使えない」のだという。たしかに福袋によってはそういうルールを取り入れているところはある。

しかし、事前に中身については確認したハズ……。私が見落としていたのだろうか?

私が最初に確認した三田製麺所の公式サイトを改めて見返すと、やはり「発行店舗でしか使えない」という記載はないように思えた。が、しかし……!

福袋を予約した際に渡された予約表には、たしかに「割引券は発行した店舗でのみ有効」と記載されていたのである。よって本件は “私が最終の確認を怠った” ことが原因で発生した事態となり、責任の所在は私にあるようだ。そうか……うん……なら仕方ないよね……でもさぁ……


そのルール、ちょっとヒドない……?


このことを予約時に認識していれば、私は頑張って中野店へ行き福袋を予約しただろう。ちなみに私の自宅から八幡山へは、往復500円くらいかかる計算。みすみす割引券を捨てるのは心が傷む。だがしかし、こうなってはもはや、私にとって割引券を使うメリットは消失したのだった。

三田製麺所の2026福袋はすでに受付が終了しているので、今更ではあるが一応お伝えしておこう。この福袋を買うべきは「生活圏内に三田製麺所がある」人のみ。それも「同一店舗を月に1度以上利用する三田製麺所好き」に限られる。

このガチ勢専用福袋が来年も販売されるかは不明。もし販売された際は、購入前にくれぐれもルールをよ〜く確認してくれ。

参考リンク」:三田製麺所
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

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