銭湯・サウナ好きの間では知らない人がいないレベルで有名な銭湯が、錦糸町駅から歩いて5〜6分の場所にある。1932年(昭和7年)創業の老舗……黄金湯だ。

2020年にフルリニューアルされてからはオリジナルのTシャツやバッグなども人気で、令和の銭湯カルチャーを牽引する存在に。名前だけ聞いたことがある人も多いのではないだろうか。

そんな伝説の銭湯に……実際に泊まってきたので詳しくレポートしたい!

・昭和と令和のハイブリッド

外観は昔ながらの “昭和の銭湯” そのもの。錦糸町の繁華街エリアから離れているため周囲は静か。そんな懐かしい街並みにひっそりと佇むのが黄金湯だ。渋い看板がとても印象的である。

今回は楽天トラベルで「ドミトリー 素泊まり 16時〜翌朝10時まで お風呂上がりにそのまま泊まれる」を予約した。1泊6490円。ビジネスホテルの大浴場ではなく「懐かしの銭湯に入り放題」はどう考えてもアツいだろう。

この日は用事を終えて22時頃に黄金湯に到着。水曜日は「男湯」と「女湯」が入れ替わるらしく、若い女性が多いようだ。人気の男湯は翌朝の楽しみにしておくことにした。

番台はカフェというかバーというか、洗練された都会的雰囲気。DJブースも備えていて、公式サイトによると「店内BGMはすべてアナログレコードによるもの」らしい。お風呂上がりに美味しいビールと音楽を楽しめるという。まさに銭湯と音楽の融合だ!


・広いドミトリー

チェックイン手続きを済ませてから2階のベッドルームへ。階段を上がると……静寂! 1階はほぼクラブだが、2階は極めて静かである。この「静」と「動」の切り替えが面白い。


ドミトリーは半個室という表現がぴったり。カプセルより広く、天井が高いから圧迫感はゼロ。シモンズのベッド、照明、コンセント完備。もちろん清潔で快適だ。この和室以外にデスクのある洋室もあるらしい。


また2階にはラウンジスペースもある。チラッとのぞいてみると、イベントやギャラリーにも使われるおしゃれ空間で、黄金湯ブレンドの「ロウリュコーヒー」を自分でドリップできるほか、ラム肉を使用したバーガーなど攻めたメニューを楽しめるそうだ。


・浴場へ

それでは浴場へ。フロントで「大・小タオル」を受け取り「サウナ利用者用の紙リストバンド」を手首に巻いてもらう。シャワーはほとんど固定式。首の角度だけ変えられる昔ながらのタイプだ。

全身を清めてからコンパクトなセルフロウリュサウナで汗を流す。男性なら3人がMAXだろうか、この狭さも悪くない。炭酸泉と薬湯にも癒されました。そういえば、すべての浴槽に使われているのは超軟水とのこと。おかげで風呂上がりのしっとり感がハンパじゃない。

ちなみに翌朝利用した男湯のオートロウリュサウナ & 水深90cmの名物水風呂は本気でヤバかった。体が一気に覚醒する感覚、朝利用の一般客が多いのも納得である。開放的な外気浴スペースで地球との一体感を味わうべし。たまりませんよ本当に!


・泊まれる銭湯

1泊6490円でサウナ・銭湯入り放題。男湯と女湯が入れ替わる水曜日の宿泊で両方のエリアを楽しむことができた。昭和の良き銭湯文化を残しつつ、令和のスタイルにアップデートした黄金湯。この絶妙なバランス感覚こそが黄金湯の真骨頂だ。

昔ながらの銭湯でととのい、畳で眠る……本当に最高すぎました。次はビールで乾杯してラムバーガーを頬張りたいぞ。客室数が限られているので予約はお早めに。現場からは以上です!


・今回ご紹介した施設の詳細データ

名称黄金湯
住所:東京都墨田区太平4丁目14-6

執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.