
中国外務省が自国民に対し、日本への渡航自粛を呼びかけて約2週間。当サイトでは以前、佐藤ライターが東京・浅草の混み具合を調査した記事をお届けした。
──そう聞くと、日本全国ほかの地域はどうなのかが気になるところ。関西在住の筆者にとっては、中でもダントツで海外の方から人気なスポットである京都の混み具合が気になる。
ってなワケで、現地調査に行ってみた。祇園は? 清水寺は?? 錦市場は!? 今どれぐらいの混雑具合なのか、ありのままをお伝えしよう。
・祇園へ行ってみた
まず訪れたのは、祇園商店街。
京都を代表する花街(芸者屋などが集まっている地域)である祇園の中央付近に位置する商店街で、現在はお土産物屋や飲食店が立ち並ぶ。
……うん、普通に観光客でいっぱいだ。
すし詰めってほどではないけど、前の人に合わせてゆっくり歩くしかないくらいの混み具合。
意外だったのは日本人の多さだ。話し声・メイク・服装・持ち物からの推測ではあるが、パッと見では半分ぐらいが日本人なんじゃないだろうか。
逆に言うと のこり半分ぐらいはインバウンドの観光客なんだけど、人種や国籍はバラバラ。特定の地域に偏らず、世界中のいろんな国から観光客が集まっているように見えた。
続いて訪れた花見小路通(南側)では、さらに意外なことがあった。
以前 この近辺には街並みや舞妓さん目当てにインバウンド客が押し寄せ、マナーの低下が目立っていたハズ。しかし筆者が訪れた2025年11月某日には、観光客の量はそこそこで、車が通行できる程度の混雑具合に落ち着いているように見えたのだ。
不思議に思い、付近に立っていた警備員の方に声をかけるとこんな答えが返ってきた。
「間違いなく観光客は減ってますね。この辺は中国からのお客さんが多い場所やけど、皆さんいろんな事情があって来れへんのやと思いますよ。まぁ、日中関係が原因でしょうね」
なるほど。ここ最近の日中関係は、少なくとも祇園においては影響を及ぼしているようだ。
──とはいえ、花見小路通の南側といえばお茶屋さんが並ぶエリア。観光客が買い物や食事を楽しむ店は少なく、本来なら観光客が押し寄せるべき場所ではない気がする。正直、人が減ったぐらいで丁度いいんじゃいかしら……なんて、部外者ながら筆者は思うのである。
・清水寺の周辺へ行ってみた
祇園から出た筆者は、そのまま八坂神社を抜けて清水寺方面へと進んだ。
ねねの道あたりまでは人もまばらで、快適な道のり。ところが清水坂付近まで来たところで一気に人が増えた。
ここから先は日本人観光客の割合が減り、インバウンドの観光客が大半を占めるようになっていく。
比較的アジア系の人が多いのだろうか……とは思ったけれど、それでもやっぱり世界中から人を集めてきたような多様さと人の多さ。もはや日中関係による多少の増減なんて 取るに足らないぐらいの賑わいである!
実際に訪れるまでは「ひょっとして、人が少ない清水を満喫できちゃったりして」なんて甘いことを考えていたが、大きな間違いだった。マイペースに観光することはできなくなり、ただ前の人に続いて歩くだけの時間が続いた。
特に印象に残っているのは帰り道に見かけた光景。清水坂は、狭いながらも車両通行可能だ(エリアや時間帯にもよります)。
一方通行の道に空車タクシーが渋滞を作り、その隙間を縫うように歩行者が次々と通り抜けていく。車列はまったく動かず、運転手は苛立ちから毎秒のように「プップップッ」とクラクションを鳴らし続けているのだ。
しかし、そんなタクシーのことを気にする人は誰もいない。相変わらず渋滞は続くし、歩行者は縦横無尽に歩き回る。クラクションは鳴りやまない。もう、地獄である。
・錦市場へ行ってみた
さて。この日最後に訪れたのは、400年の歴史があり「京の台所」と呼ばれる錦市場。
平日の夕方で閉まっている店があったにも関わらず、この場所もやはりインバウンド観光客ばかりで知らない言語が常に耳に飛び込んでくる。
人の多さとは別に気が付いたのは、錦市場に並ぶお店の種類の変化だ。
筆者の記憶の中にある10年ほど前の錦市場は、観光客が多いとはいえ、野菜やお惣菜など地元の人が日常の買い物をする店がまだ残っていた。
しかし今はインバウンド客に向けた “日本っぽい皮を被ったギラギラとした飲食店” が多い。店先にはキャビアやウニを載せた和牛串や、寿司、天ぷらなどの見本がズラリと並べられている。京の台所は消えつつあった。
・京都のキャパシティは……
ここまで観光地をまわった筆者は思った。ひょっとしたら、京都の観光客は以前よりも減っているのかもしれない。だけど、今だって十分過ぎるほど多いよ。
街はすでにキャパシティを超えているように感じられた。
日本に興味を持ってくれる観光客の皆さんには何の罪もないし、日本経済のために今後も是非旅行に来てほしい。
だが、このままでは地元の人たちの生活やインフラが崩壊してしまうのも時間の問題……いや、すでにもう崩壊してしまっているのかもしれない。
以前から「市バスが混み過ぎて地元の人が使えない」といったニュースを聞いたことがあったが、この日の筆者はまさにその惨状を目の当たりにしてしまったのだろう。
この先 日中関係が回復したとして、京都の街はどうなってしまうんだろうか。興味本位で訪れただけだったハズなのに、数えきれないほどの人の顔を見て、混雑に揉まれ、どっと疲れ果てた一日となった。
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]
▼京都市清水坂観光駐車場はバスで満車状態。修学旅行中の生徒・学生さんもたくさん訪れていた
▼ちょうど紅葉が見頃を迎えていたこともあり、着物姿で記念撮影を楽しむ人々の姿が目立った
▼四条通も大混雑。前の人に続いてゆっくり進むことしかできず、イライラしている人も見られた
▼噂に聞いていた通り、市バスは満員。筆者が訪れた場所は鉄道が発達している地域だったが、バスしかない地域ではもっと深刻な状況だろう
高木はるか













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