季節はすっかり秋。美味しい食材が目白押しのシーズン到来。中でも個人的に外せないのが「栗」だ。塩茹でにして食べると激ウマだし、炊き込みご飯の具材としても最高。本当に大好き。

そんな栗を食べていたときのこと。ふと、こんなことを思った。同じく今が旬のサツマイモや柿と同様に……栗も干したら美味しくなるのでは? と。

・プラスチック?

ちょっと調べてみたら、生栗や茹で栗をカラッカラになるまで干して作る「勝栗」なる食材がすでに存在していることが判明。知らなかった……。

こちら、通常よりも旨味&甘味が凝縮されて美味しいのだとか。しかもネット通販で簡単に手に入るとのこと。


というワケで、さっそくお取り寄せしてみた。

今回は楽天市場を利用して、勝栗100g イタリア産(税込880円)を購入してみた。


袋から出してみると想像以上にカッチカチ。水で戻してから食べて下さいとのことだが、そのままでもイケるにはイケるらしいので、とりあえずパクッ。

LEGOを食ってるみたい(笑)


例えるなら完全にプラスチックの質感。ただ、口の中でふやけてくると徐々に栗の強い甘味を感じる。ちゃんと調理したらかなり美味いかもな。さっそく本来の実力を確かめてみよう。

・炊き込みごはんを作ってみる

ネットで見つけたレシピによると、半日水戻しをしてお米と一緒に炊いて下さいとのこと。なお、味付けはシンプルに塩のみでOKのようだ。

マジかよ。想像の10倍調理が簡単でビックリ。ただただ炊飯器に入れるだけ。


んで、なにより皮むきや下茹などの面倒な作業が一切無いのが嬉しい。

待つこと数分。炊きあがったようなので中を確認してみよう。


おぉ! かなりイイ感じにできてるじゃん。優しい栗の香りが堪らない。

形が崩れていないのも素晴らしい。見た目は完璧だ。


さて、肝心の味を確かめてみよう。


栗の濃い味わいがジュワ~っと広がってきて最高。甘味をしっかりと感じる。ただ、ホクっとした感じはやや控えめ。茹でた落花生に近い歯ごたえかも。

あと、ほのかにナッツのような香りも感じる。通常よりもちょっぴりお洒落な栗ごはんって感じの仕上がりだ。これバターとか加えたらさらに美味いかもしれないぞ。


てなワケで


残りはアレンジして食べてみよう。まずは、みじん切り玉ねぎ&薄切りにしたソーセージをバターで炒める。


そこに勝栗ごはんを投入したら、コンソメ顆粒で軽く味付けして完成だ。


名付けて『勝栗ごはん ピラフ風炒め』。

これ大正解! 狙い通りバターが勝栗の風味を引き立てていて美味すぎ。ソーセージの旨味もベストマッチ。お洒落なコース料理に出てきてもおかしくない出来栄えだ。ぜひとも試してみてほしい。

・せっかくなのでスイーツにも挑戦

まずは、バター(20g)&砂糖(20g)を極弱火で溶かして混ぜる。


そこに1日水戻しした勝栗を投入。ソースが茶色くなるまで絡めたあと、キッチンペーパーの上で粗熱を取れば完成だ。

なお比較対象として、スーパーで購入してきた茹でた生栗verも用意。


で、完成したのがこちら『栗のキャラメリゼ』だ。


まずは、通常の茹でた栗verを食べてみる。

ビターなキャラメルがほっくほくの栗と合う。さすがに美味いなぁ、食べ応えがあるのもイイ。


お次は、勝栗ver。

食べ応えは控え目だが、旨味と風味はこちらのほうが強い。スイーツってよりもスナックに近い印象。これ、お酒のお供として食べたらマジで最高かも。

・イイコト尽くしの万能食材

カラッカラに干からびた不思議な食材「勝栗」。本来の濃い味わいをじっくりと堪能することができるので個人的にはかなりオススメ。あと、水戻しするだけですぐに使えるので超便利なのが最高だった。

それと、賞味期限も1年ほど持つので常備しておけば美味しい栗料理がオールシーズン楽しめちゃうのも嬉しいところだ。栗は干すといいコト尽くし! 皆さまもぜひ覚えておいてほしい。

参考リンク:楽天市場
執筆:イナバタクヤ
Photo:RocketNews24
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