米が高い。野菜が高い。肉が高い。何もかもが高い……という状況だからこそ、私はここ最近 “安い食べ放題” ばかり検索している。

そうやって見つけた店に空腹で向かっては欲望を解放する生活を送っているのだが、先日訪れた店はヤバかった。

880円でビュッフェ食べ放題な上に、飯もスープもパンもおかわり自由と聞けば、そのヤバさが伝わるだろうか。

・看板の右隅に注目

その店は池袋にある。店名は「座・麻婆唐府」といい、私が訪れたときには表の看板にいくつかのランチメニューが貼り出されていた。


麻婆豆腐(880円)、鶏肉とピーナツの唐辛子炒め(880円)、重慶ラーメン(880円)、黒酢酢豚(980円)、エビチリ(980円)、ホルモン辛煮込み(1080円)……などなど。

どうしてもラインナップに目がいくが、ここで注目すべきは看板の右上


「食べ放題」の部分であろう。見ると、サラダ・ライス・スープ・前菜のほかに、味付け玉子や杏仁豆腐、餃子まで食べ放題とのこと。

ランチで1番安いのは880円のメニューだから、880円で餃子等が食べ放題ってこと? それとも追加料金が必要なのだろうか? 

気になったので入ってみたところ、答えは前者だった。ちなみに、エレベーターに乗って店が入っているフロアで降りるとすぐに……



味付け玉子の他にキムチ、キクラゲの炒めたもの、モヤシと何かを和えたもの、パン、餃子、よくわからない何か……などなどが並んでおり、ご飯、スープそれぞれが入ったジャーがお出まし。


ビュッフェの前を通り過ぎて席に着いたときには、とんでもないコスパ優秀店を掘り当てたことに気づいた。



ただ、このビュッフェはあくまでおまけ。メインはランチメニューである。何があるのか確認すべく、メニュータブレットをいじること約20秒。


私が決めたのは、謎の料理(1180円)である。中国語ができる人なら上の文字を問題なく読めるだろうが、ニーハオとシェイシェイしか知らない私にとってはなんて書いてあるのか分からない。

いちおう言っておくと、タブレットは日本語表記に設定してある。にもかかわらず、上のようなメニューが表示されたことが気になって注文してみた次第。

何が出てくるかよくわからないが、漢字的にたぶん牛肉だろう。そう思っていたら……



牛肉は牛肉でもほぼホルモン。ホルモンと大根が8割以上を占める煮込み料理だった。


食べてみると、味つけはかなり優し目。中華の玉子スープを少し濃くしたくらいのマイルドさだ。てっきり辛めの味付けかと思っていたので、意外である。これなら子どもでも食べられそう。


・ビュッフェも悪くない

そして何より気になっていたビュッフェ。中でもエースは餃子だろうが、これが食べ放題に含まれているのがバグにしか思えない。あるいは、それだけ安い餃子なのだろうか?


と思っていたので正直あまり期待していなかったが、実際に食べてみると “アリ” だった。皮は水餃子のように柔らかくて、食べやすい。いわゆる皮パリパリ系の焼き餃子とは違うが、これはこれで美味しいぞ。

そのほか食べ放題メニューはひと通り食べたが、どれも悪くない。高級ホテルのビュッフェレベルと言ったら嘘になるが、イマイチとも思わなかった。


というか、880円〜のランチにこれが付いてくることがそもそも破格。価格が高騰しまくっている現代では、奇跡と言っていいかもしれない。



・同じビルには

ちなみに、この店と同じビルには以前本サイトで紹介した「九田屋」がある


九田屋のコスパもすごかったが、「座・麻婆唐府」もそれに引けを取らない。ということは、もしかして他のフロアに入っている店もすごいのだろうか? なんだか、そんな予感がしなくもないような……。

後日また確認してみるとしよう。何かあったらレポートしたい。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 座・麻婆唐府
住所 東京都豊島区西池袋1-38-3vort池袋 3F
時間 11:00~23:30(料理L.O. 22:30 ドリンクL.O. 23:00) ※ランチは15:00まで

執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼ビュッフェの前に貼り出されていた注意書き。食べ切れる分だけ取ろう