すみません、ひょっとしてロケットニュースの……? 鹿児島でサ活していたところ、サウナ室で一緒になった人から声をかけられた。地元のサウナーである彼は、サウナの記事から私(中澤)の顔を知っていたという。ありがたい限りです。
「ちょこちょここに通っている」という彼。この辺で言えば、ここが良いんですか? そう聞いてみたところ、「っていうか、ここしかないんですよね」と笑う。ああ、やっぱりですか。私も鹿児島中央に来たのは2回目だけど、2回とも結局ここにたどり着いた。そのサウナの名は……
・ホテルニューニシノ
天文館にある「ホテルニューニシノ」である。屋久島に行った際、旅の疲れを落とそうと近場のサウナを検索して訪れたのが前回のこと。歴史とかは後回しにして入ったら、風情のある天然温泉の浴場の中にドライサウナと蒸気サウナがあった。
広さはビジネスホテルの大浴場って感じなんだけど、サウナ室はしっかり広い。そして、良かったのは、サウナ検索サイトなどで私が調べた前情報では外気浴がないことになってたんだけど、実は外気浴ができる席があったこと。
・十分
窓際の1席だけだが、窓を開けることにより外気浴が楽しめるのである。人が少ないため、この席に座れないということもなくて、フラッと入ったサウナとしては十分だった。
ちなみに、サウナ室の温度は88℃前後で、水風呂は15℃~18℃と書かれているけど、体感ではもう少し冷ためな気がする。こちらも十分だ。
日帰り料金のプランも、2時間1600円のコースなどもあり、フラッと寄る時の使い勝手が良い。その気楽さは通えるサウナという感じだったので、前述の地元サウナーの言葉も納得だったわけだ。
・泊まってみた結果
前回の旅の記憶も呼び起こされ、なんか人情を感じさせてくれるホテルニューニシノ。ほっこりする場所である。サウナだけに。
改めて来て、味のある雰囲気が気のせいじゃないことが分かったので、今回は泊まってみることにした。しかし、実際に泊まってみたところ、ある意味意外なホテルニューニシノの一面を知った。
これまで私はフラッと寄るのに良いサウナという紹介をしていたと思うが、とんでもない。むしろ、泊まると最高だったのである。
・最高だった点
予約した部屋はシングルの素泊まりで、入ってみると机がガッチリしている感じに古めのビジネスホテルのオーラが漂っていた。ちゃんと綺麗にされているし個人的には落ち着く雰囲気。まあ、この部屋自体は予想通りだったわけだが……
この部屋、なんと1泊5150円なのである。さらには、もちろん泊まったらサウナも無料。天然温泉としっかりしたサウナがついて、この価格でカプセルでもゲストハウスでもないって普通にコスパが良い。
なにせ日帰り入浴の時間制限なし一般プランは2000円。あと3000円だけでしっかりしたシングルルームに泊まることができて、風呂上り5分でベッドインできるなんて最高すぎるだろ。
まあ、最高に感じるのも愛着があるからかもしれないが、逆に言うと、愛着が湧く場所というのは旅する上で重要なことではないだろうか。
・実は……
ちなみに、ホテルニューニシノは天文館の商店街の終わりのところにあるのだが、アーケードを抜けると、次の通りの入口のアーチそのものに「ホテルニューニシノ」と書かれている。まるで、この銀座通りを牛耳っているかのようなそのアーチは初めて見た時衝撃を受けた。こんなことしていいんだ……。
どこか普通のビジネスホテルとは違う。っていうか、このアーチには権力めいた何かすら感じる。そこで調べてみたところ、創業が大正初期で、時代と共に変化しながらも100年以上続く温泉ホテルのようだ。まさか、そんな歴史ある温泉宿だったとは。温泉も世につれである。
というわけで現在もこの辺りを支えている様子のホテルニューニシノ。次に鹿児島中央に来た時も泊まりたい最高のホテルである。
・今回紹介した店舗の情報
店名 ホテルニューニシノ
住所 鹿児島市千日町13-24
参考リンク:ホテルニューニシノ
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼休憩ルームにはマンガもある
▼天文館のアーケードを進むと……
▼アーチが登場
▼24時まで入浴可