クルマのカーナビ代わりにスマホのカーナビアプリを使っている方は多いだろう。車載カーナビのデータを更新する(または買い替える)なら、スマホの方が手軽に使えて操作も慣れている。数あるアプリの中から使いやすいものを選べる自由さも大きな魅力だ。

さらにスマホのカーナビなら地図データが頻繁にアップデートされ、渋滞データ等の情報も常に最新。スマホスタンドを使用すれば簡単に設置できる。ってことで……

その日もスマホのナビアプリを使って都内の目的地に向かっていたのだが、思いっきり迷ってしまったので報告しておきたい。スマホも東京も怖い……。

・カーナビとスマホ

基本的に車載カーナビは、内蔵された地図データをもとに道案内が行われる。ひと昔前は車検時にディーラーで地図データの更新をお願いしていたものだ。最新データの入ったDVDで最新情報に更新したのを覚えている。費用はたしか1〜2万円だったような。

最近はコンパクトなSDカードを差し替えたり、オンライン機能で最新の情報に自動更新できるものもあるという。軽く調べたところ、人気モデルは10万円近くするようだ

ちなみに地図データの更新を数年していないと、新しくできた道路や目的地などが反映されず、道なき道を進んだり、あると思っていたガソリンスタンドが閉店していたり……などなど、蜃気楼の現代版みたいなトラブルに見舞われることになる。

また、購入から10年近く経過するとメーカーによるサポートが終了して地図更新が行えない場合もあるそうだ。中古車を購入してナビを使う場合はそのあたりも確認しておきたい。


・スマホナビも優秀

一方、スマホのナビアプリは無料版でも超優秀。Apple純正アプリ「マップ」が劇的進化を果たしたことは以前の記事でお伝えしたが、私が普段使っている「Yahoo! カーナビ」で困ったことはほぼ記憶にない。


細かいところで言えば「駐車場」を検索すると満車・空車状況や料金が分かるし……


ガソリンスタンド検索で、場所だけでなくガソリン価格もすぐに分かる。有能過ぎてビビる。

また、自宅を登録しておけば、いつでも1タップで自宅までのルートを検索してくれるのだ。時間短縮のために意味不明な裏路地を使った強気のショートカットで帰らせるようなこともない。

しかも先に述べたように、常に最新の地図データや機能が追加されていく。その分、データ通信を行うため、バッテリーの減少や通信費に注意する必要があるだろう。総合的には「とても頼もしい」と評価できる。


・しかーし

今のところ、ほとんどメリットしか感じないスマホのナビアプリだが、車載カーナビに劣る部分もいくつかある。「画面の大きさ」とかそういうことではない。機能的な部分で大きな差があるのだ。アプリというかスマホ側に問題がある。

それはズバリ……スマホよりも位置情報が正確だということ。車載カーナビはGPSだけではなくジャイロセンサーや車速センサーなど、複数の情報から現在地を割り出すため精度が高い。

もっと言うと、地下やトンネルなどGPS信号が届かない場所でも正確な位置を把握しやすいのだ……。


・迷った

話は冒頭に戻る。先日、埼玉県内から東京の町田に車で行く用事があった。ナビによると首都高から中央道に乗り換え、「稲城IC」から一般道で目的地に向かうのが最短ルートらしい。

いつもと違うルートだったが集合時間ギリギリだったため、とくに何も考えず「週末だから渋滞を回避してこの道を選んだのだろう。さすがYahoo! カーナビ」と全幅の信頼を置いて、ナビ通りに首都高を走っていたのだが……


・地下のトンネル

首都高速中央環状線(山手トンネル)で完全にナビがストップしてしまった。ナビによると、ずっと同じ場所を走っている状況……マジかよ。そういえば、地下と楽天モバイルの相性は最悪だった。しかもここは高速道路。絶対に止まってはいけない。

……結局、そのまま恵比寿まで行ってしまった。そんなこんなで15分早く到着するはずが15分の遅刻。約30分ロスしたことになる。いつものルートなら地下トンネルに入らないため、こんなことにはならなかった。

絶対に間違えていると思いながらトンネル内を走行するのは本当に不安。ルートによってはスマホナビが一切機能しないので今後は気をつけたい。

東名や名神など、ひたすら1本道ならトンネルがいくつあっても問題ないが、首都高のようなトンネルから右に行ったり左に行ったりする場合は要注意。乗り慣れていない道路だと焦ってしまう。


・散々な1日

そんなわけで、集合場所に遅刻するわ理由を説明したら「田舎者」と罵倒されるわ散々な1日でした。車載カーナビは偉大ですね。皆さんも気をつけてください。それでは。


参考リンク:Yahoo! カーナビ
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.